特に3回転アクセルでのミスに「プライドと誇りを持って得意といえるジャンプ。それを失敗したのは集中力や体力以前の問題」と言い切った。「SPもフリーもノーミスじゃなくて悔しい。しっかり反省して、こんな演技は二度としないようにしたい。明日にも練習したいくらい」。どこまでも己に厳しく、高みを目指し続ける羽生結弦の姿がそこにはあった。
直前のGPFで330.43を出しての「凱旋帰国」ともいえる全日本でしたから、悔しさが出ていますね。ただ当時、すでに左足甲の痛みが出ていて、全日本の前から「練習できない」日があり、札幌に入ってからも治療に専念していた(「Ice Jewels Vol.03」19頁)ようです。
前年の全日本は腹部の痛みに耐えての出場。そして、昨年の代々木の全日本は、あの過密日程の疲労が抜けない中での強行出場だったことを考えると、今年は体力面ではかなり充実していると思われます。特に怪我も無いようですし、構成面でも無理はしない様子。フィジカルコンディションに関して言えば、私たちも比較的安心してスケートを見られる試合かもしれません。
しかし、「よもやよもやだ!」の展開でしたね。
Live News αのインタは完全版ではなく、めざましで「初出」の発言もあって、しっかりしたロングバージョンを見てみたい所。
羽生さんの「葛藤」は、これまでの白壁部屋からのメッセージから考えると、ある程度想定の通りでした。一方で、喘息を抱える自身がコロナに感染した場合のリスク、そして、自身の出場が現地でのコロナの感染拡大の原因になってしまうリスクもある。
しかし、以下のもう一方の考え方に、私は力強さを感じました。
・ただ、誰かの心に、何か感情がともる、何かの気持ちがともる、きっかけになればいいなっていうふうに思います。
・こういう決断をしたからこそ、責任を持って、しっかりと、いい演技をするべきだなと思っています。
フィギュアスケーターとしての本分に立ち返って、演技を見てもらう。その点でも吹っ切れたのかもしれないですね。
かつて、ソチ五輪で金メダルを獲った時ですら、被災した東北地方に対する「無力感」という言葉を口にしていた人です。「スポーツの力で・・・」みたいなことを軽々しく言わない人です。だからこそ、この全世界的な危機的状況の中で、自分はどうすべきか。抑制的な表現に留めているからこそ、その力強さを私は感じたのでした。
でも、めざましの方では、「勝ちます!」という発言も紹介されていたので、それでこそ羽生結弦ですよね。
お昼頃にSPの曲名だけは判明していたんですが、「Queenの方かもしれない」とTwitter上では混乱していました。
で、記者さんたちもしっかりツイはチェックしていたようで、夜の開会式の後に羽生さんにすぐに聞いたんでしょうね、グッジョブでした。
Queenのファンはスケオタにも大勢いるので残念だったかと思いますが、こちらもなかなか良い曲だと思いますよ。がぜん気になるのは衣装ですが、ロックスター風な感じで、レザー系か、ジャケット系か・・・。伊藤さんならしっかりイメージに合ったものを準備してくれることでしょう。
「4」のポーズ(?)の振付は、フリーの「天と地と」の冒頭のようです。4Loは大変かと思いますが、4Sはキレイに降りていたので、やはり調子は良さそうです。
では、また明日!
Jun
コメント
こんにちは 更新ありがとうございます
SPはジェフの推薦かな?
FSの「天と地と」には驚きです。確認したらこれ昭和44(1969)年の作品です。
オンデマンドで見たのかもしれませんね。
「義」に生きる上杉謙信が主人公。東北人らしいセレクト。羽生家と家紋が同じという「天地人」上杉景勝の家老直江兼続が主人公(2009)年もみたのかな?
富田勲さんが2016年に亡くなったときに作曲した作品が紹介されてましたが、「きょうの料理」もこの人の作品だったんだといまさらのように知りました。
NHKだったと思いますが、マイケル・ジャクソンがシンセサイザーの先駆者富田さんの工房を見学したいと申し入れて、すごく楽しそうに見学していたのを思い出します。
みつばちさま
鬼滅の刃の歴史的背景といい、みつばちさまの知識にはいつも感心させられます。今回も貴重な情報をありがとうございます!
「天と地と」は、90年代の映画の方は記憶にあるんですが、あちらの音楽は小室哲哉さんが担当だったんですよね。1969年の大河の方は、さすがに私が生まれる前ですので、知りませんでした。wikiを見ると、昭和の名優がたくさん出演していますね。
ひとまず、SPを無事に滑ってくれて、安心しています。スピンの件もすぐに修正できるんじゃないかと思います。