藤井竜王、本日対局!(A級順位戦)

藤井竜王、本日対局!(A級順位戦)

ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。対戦成績は、藤井竜王から見て「8勝2敗」。

先日の竜王戦第四局を快勝で終えて、藤井竜王は3勝1敗と竜王防衛に王手をかけました。この第四局では竜王がとにかくめちゃくちゃ強かったんですよね。特に印象的だったのが、71手目の▲4七同銀という守備的な一手。その1手前の広瀬八段の△4七歩成という手は、「と金」を作る攻撃的な勝負手。将棋AIは、この広瀬さんの手を評価せず、藤井竜王の評価値を70%以上と評価しました。

AIによると、藤井さんがこの70%以上の評価を維持するためには、△4七歩成を放置して、▲3六飛と広瀬さんの桂馬を取って、「攻め合いに出ろ!」と言うわけです。ところが、もし▲3六飛を指して攻め合いを選ぶと、広瀬さんの反撃を許すことになり、藤井竜王も1手のミスも許されなくなります。

登山で例えるなら、AI先生が「これが頂上までの最短ルートですよ!」とおっしゃるコースは断崖絶壁の超人的かつ曲芸的な歩き方をしないと奈落の底に真っ逆さまという道なのです。

藤井さんは、△4七歩成に対して60分長考して、▲4七同銀と応手します。AIはこの一手を「悪手」と判定して、評価値的にほぼ互角となりました。藤井さんは、対局後の感想戦で「(長考した上で)ここで攻め合いに出ても、勝ちが見つからなかった」とコメントしています。だから、「負けにくい一手」を選んだのです。AIはミスしませんから、「これを指せば、70%!」なんて言うわけですが、人間的にその一手に乗れない局面がけっこうあるんですよね。

ちなみに、藤井竜王の「アンチ」と思しき匿名コメントは、評価値が互角になった瞬間に「やらかした!」「藤井も衰えた!」と大喜びでコメントを連投。「アンチ」って、藤井竜王の評価値が下がる瞬間を見るために2日間ずっとABEMA将棋チャンネルに張り付いているわけです。もちろん、上記の▲3六飛が危険な博打的な一手なんて知る由もなく、そもそも将棋を指したことがあるかどうかも疑わしい連中なんです。フィギュアスケートの羽生選手のアンチも、ルールをまともに知らない連中ばかりですが、まぁ、同類と言っていいですね。

互角になった後、藤井さんは広瀬さんの攻めの糸口をことごとく潰して、結果的には大差での勝利でした。これが強い人の正確な形勢判断であり、大局観なのかと、恐ろしかったですね。

さて、そんな藤井さんに、広瀬さんは一矢報いることができるか?この順位戦は広瀬さんが後手番ですが、竜王戦第六局用の後手番の作戦をここで出すのか?あるいは順位戦を捨てて、竜王戦のために温存するのか?

その辺りの事情を踏まえて、広瀬さんがどのような考えでこの一局に臨むのか、個人的に注目しています。

では、また明日!

Jun


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