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藤井竜王は、将棋界で8つあるタイトルのうち6つを保持していて、7つ目を奪取すべく名人戦に挑戦中です（第2局を終えて2勝0敗）。さらに、叡王戦の防衛戦も並行していて、第三局を終えて2勝1敗と防衛に王手がかかりました。
残る8つ目のタイトルが永瀬拓矢さんが保持している「王座」で、このトーナメントを勝ち進めないと「八冠全冠制覇」という偉業達成には届きません。
タイトル戦を戦う場合、五番勝負か七番勝負なので、2つないし3つまで負けることができるのですが、トーナメントは負ければそこで敗退します。私の予想では、この王座戦もタイトル挑戦まで行けば藤井竜王が奪取するのでしょうが、トーナメントの途中で思わぬ伏兵のとっておきの作戦によって苦杯を舐める、ということはありうると見ています。
挑戦者決定トーナメント1回戦の相手は中川大輔八段。仙台市出身の54歳のベテラン棋士で、将棋の対局の無い日は奥多摩に登って鍛えている、将棋界屈指のファイターですね。シャープな体格で真っ黒に日焼けして、シルバーグレーのスーツをビシっと着こなすイケオジでもあります。一見コワモテなんですが、解説の時は温和な語り口で、ファンも多いです。
これまでの対戦成績は藤井竜王が2勝0敗でリード。ただ、ベテラン棋士は、将棋AIが推奨するような最新流行型の将棋ではなく、指し慣れた独自の研究をぶつけてくる怖さがあって、若手もけっこうやられるんですよね。
慎重な藤井竜王のことですから、ここで不覚を取ることは無いでしょうが、ハラハラさせられるような「スリリングな将棋」になることを期待しています。
では、また明日！
Jun
