藤井竜王、本日対局!(棋王戦挑決トーナメント)

藤井竜王、本日対局!(棋王戦挑決トーナメント)

ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」で。両者の対戦成績は、藤井竜王から見て「17勝11敗」。

10月7・8日の竜王戦第一局(広瀬八段戦)での完敗を吹き飛ばすような、10月12日のA級順位戦(斎藤八段戦)の勝利で、藤井竜王にイイ感じでエンジンがかかってきた感があります。藤井さんは、対局日程が詰まっている方が、指し手の精度が上がっている印象で、そう考えると、今回の棋王戦の豊島九段戦も大いに期待していいかと思います。

豊島さんとはこれまでタイトル戦を中心に数々の激闘を繰り広げてきましたが、今回の棋王戦の挑戦者決定トーナメントのベスト8も非常に重要です。というのも、トーナメント表の右上に「敗者復活戦(ABC)」という部分がありますが、この棋王戦トーナメントは、ベスト4まで残れると、それ以降で負けても復活できるというシステムになっています。例えば、藤井竜王がこの豊島戦に勝利して、次戦の佐藤天彦九段との対局で負けても、敗者復活トーナメントの「A」の枠で復活できます。同様に、準決で勝った後に決勝で負けても、「C」の枠で復活します。

ちなみに、棋王のタイトルを保持する渡辺明さんと藤井竜王の対戦成績は、藤井さんから見て「12勝2敗」とかなり開いています。藤井さんがこのトーナメントを勝ち抜いて挑戦者になれば、今期中に藤井六冠を見られるかもしれません。もちろん、竜王と王将をしっかり防衛することが大前提ですが・・・。いや、A級順位戦を1位で抜けて、渡辺名人から名人位を奪取すると、今期中の藤井七冠も可能性として残っていますね。残る1つの王座戦は終わったばかりなので来期の話になりますが、藤井八冠(全冠)制覇は、最短で来年9月ということになります。前人未踏の大記録の誕生まで、なんだかんだで1年切っていることに今さらながら驚いています。

まぁ、ファンはこんな皮算用をして今からドキドキしてますが、「記録は意識していない」「強くなることを目標にしている」と14歳のデビュー直後から公言している藤井さんですから、自然体で勝ち星を積み重ねてくれることでしょう。

メタルジョギング・チャレンジは101日目。BLACK SABBATHの『Black Sabbath』(1970年2月)です。実は、「メタルの古典100枚」と「メタルの基本100枚」は3枚だけ重複があって、それが最初の3日間続きます。その1日目の本作は、以前「10日目」にレビューしていました。前のレビューでは、1曲目の「Black Sabbath」と2曲目の「The Wizard」について熱く語らせてもらったので、今回は他の曲に光を当ててみます。

その曲はと言うと、6曲目の「Sleeping Village」なんですね。歌の部分は冒頭の40秒ほどで、その後の曲展開が面白い。1:35辺りまでは明るく爽やかな感じのロック風なんですが、そこから急転直下の泥沼牛歩音楽に様変わり。このブッリブリに歪んだギターによる「引きずるような音像」が、1990年代以降、主にアメリカのバンドを中心に盛んにリスペクト&模倣されます。NirvanaやSoundgardenのようなシアトルのグランジ系のバンドに間違いなく通じているし、他方で、ドゥームメタルの元祖でもある。

Black Sabbathの音楽を聴くと、いつも「食べ物」の例えが思い浮かびます。例えば、煮干し系ラーメンですよ。私の地元の八王子に「」という煮干しを効かせた人気ラーメン店があって(*いまもあるんですが、2020年2月に店主が引退。以後、経営母体が変わって、まったく別物になりました)、和食のようなキレイなビジュアルの醤油ラーメンに煮干しを品よく香らせた作りだったんですよね。それが、いまの煮干しラーメンといえば、スープはセメントのような色になり塩分濃度高めでインパクト重視の味がトレンドになっています。

Black Sabbathの音楽も、何から何までぜんぶ「牛歩音楽」というわけではなく、それは彼らの音楽の一部に過ぎません。その一部が、より先鋭的な形になって後年トレンドとして「再発見」される。すごく似ている現象だなぁ・・・と感じますね。

では、また明日!

Jun


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