1日出遅れましたが、オフィシャルサイトは「こちら」。
羽生さんとCLAMP先生とのコラボが最初に発表されたのが、GIFTの「公式サイト」によると、今年の2月13日だったんですね。CLAMP先生についての知識がまったく無い私には、「え?絵本?」という感じで、正直ピンと来なかったんです。
GIFTというショーは「情報の洪水」という感じで、羽生さんのプログラムだけでなく、ショーの中で彼が伝えたかったメッセージも、私自身なかなか理解しきれなかった所があったんですね。ただ、ここ最近の羽生さんのインタ、特に「ELLE JAPON」と「GIFT特別版」を踏まえると分かってきたことがあって、「大きな夢を抱いて取り組んできたスケート人生における葛藤」という部分が核心としてあるんだろうなと。
五輪を連覇して、国民栄誉賞までもらったのだから、目に見える結果という観点で言えば、「夢が叶った」と言えるかもしれない。でも、羽生さんがその夢を叶えるために打ち込んできたスケートが、必ずしもいつも正しく評価されてきたわけじゃない。「報われない努力もある」と発言したことさえありました。
でも、「勝利」のためにスケートを変えるのではなく、高難度ジャンプの完成を急ぐのでもなく、「ファンのために」という想いに今まで以上に重きを置いて、プロ転向を決断してくれたからこそ、どんどん進化して、彼の中でアイデアも湯水のように湧き上がっているように見えてなりません。
絵本では、どのようにストーリーを展開させ、どのように結ぶのか想像できませんが、間違いなく「大人が読んでもハッとさせられるもの」に仕上がっていることでしょう。発売日は、9月1日(金)予定です。楽しみに待ちたいと思います。
メタルジョギング・チャレンジは169日目。EMPERORの『In The Nightside Eclipse』(1994年2月)です。ヘヴィメタルにおける「ブラックメタル」の唯一神ともいえるノルウェーの大御所のデビューアルバム。日本盤の邦題には「闇の皇帝」と名づけられました。
ブラックメタルとは、悪魔崇拝の思想のもと、音楽的には「デスメタル的な異常なスピードの楽曲にシンフォニックアレンジを採用」という特徴を持ちます。他にも、(Emperorは違いますが)白塗りフェイスの上に隈取風のメイク等々、外見のインパクトに力を入れるバンドもいます。ただ、この闇の皇帝が他の追随を許さないのは、本作が発売された時点で、本作に関与した4名のメンバーのうち3名が刑務所に服役中だったという、モノホンにヤバいバンドとして、世界中にその名を轟かせました。
「コケ脅しではなく、本物の犯罪者の書く曲って何だろう?」という興味本位から、私もこのバンドに入っていったんですが、Emperorの音楽自体は、唯一服役しなかったバンドの頭脳であり心臓部のイーサーン(Vo/Gt/Key)の才能に依る所が大きいです。ムショにお務めの3人のことは徐々に忘れられていって、「イーサーンさえいればEmperorの音楽が成立する」というのがいまや共通認識ではないでしょうか。
やたら速いだけでグチャグチャな音楽のようでいて、ギターやキーボードが要所要所で効いており、しかも演奏技術も素晴らしい。上に貼った映像は1999年ロンドンでのものですが、殺人罪で服役中のファウストの後任ドラマーのタリムのパワー&テクニックが卓越していて、こんだけ激しいリズムを叩き続けながら表情を変えず上半身の姿勢は超安定。こういう超人的なドラマーを見ると、YOSHIKIさんって無駄な動き多いよね?という感想を持ってしまいます。
バンドは現在もなお精力的に活動しており、日本にもけっこう来てくれます(ちゃんと入国できるんです!)。今年の3月に来日したばかりです。この映像はドラムのタリムが提供しているので、ドラマー視点ですが、めちゃくちゃ上手いです。で、3月というと5類移行前ですから、お客さんがみんなマスクしてるんで、あぁ日本だなぁと分かりますね。
では、また明日!
Jun