エドゥ・ファラスキのペガサス幻想!

エドゥ・ファラスキのペガサス幻想!

なぜか、YouTube Musicのオススメに出てきていてビックリしました。エドゥ・ファラスキは、かつてブラジルのレジェンドメタルバンドAngraに在籍していました。彼と聖闘士星矢との縁は、2004年まで遡ります。Angraに在籍していた2004年に、すでにブラジルのTVで放送されていた聖闘士星矢の主題歌「ペガサス幻想」のポルトガル語バージョンをエドゥが担当。その後、エドゥはAngraを脱退してソロアーティストとして活動していますが、この度、「ペガサス幻想」ポルトガル語バージョン20周年、聖矢の放送開始からは30周年だそうで、「Ultimate Version」をレコーディングしたそうです。

エドゥの現在の活動は「Edu Falaschi」とソロ名義なんですけど、メロディック・スピードメタルでは世界でもトップオブトップのバンドです。みんなめちゃくちゃ上手いんですが、特にドラムのアキレス・プリ―スターが異常なぐらい上手すぎて笑っちゃいます。パワーも凄いしタイトだしそれでいて超安定してるし、何食ったらこんなに叩けるの?ってぐらいの凄腕ドラマーですね。ただ、「ペガサス幻想」で叩いているのは別のドラマーでアキレスではありません。脱退したらニュースになるはずなので、スケジュールが合わなかったのかもしれません。これはちょっと残念でした。

聖闘士星矢という作品について言うと、私が週刊少年ジャンプを毎週買っていた小学生時代(たぶん一冊160円とか170円の頃)、特に1990年前後における星矢は、瞬間風速的にはあのジャンプ全盛期の作品群の中でも随一の人気だったと思います。特に「十二宮編」の連載中は、これを読んでないとクラスの話題についていけず、各星座にちなんだ黄金聖闘士が判明するたびに、マウントの取り合いが起こっていましたね。男子だけでなく、女子も下敷きとか文房具を持ってましたから。私は双子座生まれなので、双子座の黄金聖闘士は「謎の存在」ということで十二宮編の終盤まで正体が判明しなかったことが幸いしましたが、不人気黄金聖闘士のアルデバラン(牡牛座)やデスマスク(蟹座)が登場すると、牡牛座生まれや蟹座生まれの生徒はクラスで不当な弾圧を受けていました(笑)。

十二宮編の後の、ポセイドン編とかハーデス編はかなりグダってて、いわゆる「引き延ばし」が失敗したケースです。ドラゴンボールは「フリーザ編」で完結すべきだったとか、北斗の拳もラオウ撃破で終わればよかったとか、東京リベンジャーズも稀咲死亡で終わりでいいでしょとか、引き際って大事だなって思います。星矢も十二宮で完結していれば、全盛期ジャンプの中でも、不朽の名作として語り継がれていたかもしれません。

メタルジョギング・チャレンジは202日目。TOOLの『Lateralus』(2001年5月)です。本作は彼らの3rdアルバム。私の大好きなバンドです。私の中で、Protest The HeroDream Theater、そしてこのToolが「好きな音楽の基準」になっていると言っていいかもしれません。このバンドの魅力については、彼らの2ndアルバム(1996年作品)をレビューした「179日目」である程度語り尽くしたので、今回は2ndと3rdの比較という点で少し語っておきます。

まず、2nd・3rdともにプロデューサーはデヴィッド・ボットリル。知る人ぞ知る名プロデューサーで、クリアで立体的な音造りに定評があります。2ndの『Aenima』については、まさに彼のセンスが注ぎ込まれた感があります。各楽器がきっちり分離されていてとにかくクリアで、ヴォーカル・ギター・ベース・ドラム、どれか一つが突出することなく、均一ではあるんだけど平坦ではなく奥行があって、最高の音質に仕上がっています。細部まで聴き込むに足るクオリティでありつつ、でもBGMにしても疲れない。いまから28年も前の作品ですが、この作品を上回る音質のロック・メタル作があれば教えてほしいぐらいです。

一方で、本作(3rd)ですが、2ndよりも各楽器が「前に出て主張」する感じがあって、クリアな音質ではあるんだけど、ちょっと「普通」になったというか、「やけに録音がいいヘヴィロック作」として、まぁあるかな・・・という印象に留まっています。そして、楽曲は明らかに分かりやすくなっていて、1曲目の「The Grudge」や、6~7曲目の「Parabol」「Parabola」あたりをとっかかりとして、このバンドに入っていくのはアリだと思います。

ただ、個人的にはやはり2ndですかね。「好きになってもらおうとは思わない」的な、リスナーに媚びない作風と、妖しさ満点で冷んやりした感触等々、独自のワールドをまとっていたのは明らかに2ndでしたから。もちろん、3rdも素晴らしい出来ではあるんですけどね。

では、また明日!

Jun


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