2024年8月5日発売。定価「650円」。
写真集のチョイ見せ程度かと思っていたら、予想以上にしっかりした特集でした。650円の元はしっかり取れた満足感があります。
表紙および「表紙の人」(9頁)の後、「インタビュー&写真撮影の様子」が10~15頁、写真集の広告が16頁、33~36頁に表紙のブルーの衣装での3ショット掲載。まるで植物園の温室のような撮影スタジオで、かりに2冊の写真集にここで撮影した写真だけを掲載したら「羽生結弦の植物園探訪」みたいな主旨の本になりそうですが、まぁ、そんなことは無いでしょう。
インタビュー&テキストは松原孝臣さんのペンによるもので、内容的には「RE_PRAY」が中心です。そんな中、羽生さんの発言で興味深く感じたのは以下の部分です。
「・・・競技という世界で考えてみたら、僕は1位だったので、それ以上頑張ったとしても1位以上のものはない。言ってしまえば、だからその1位をどれだけ維持できるのかを頑張るぐらいだったわけです。でも今いる世界は、1位になったと思ったとしてもそこは1位じゃない。『まだまだ底辺だよ』って思えば、そう思えるところです。それこそいろいろな世界の、芸術作品だったり、技術的に優れたものだったり、そういったものを見ていると、まだまだできないことがたくさんあるので、まだまだだなって思いますね」
ストイックに自分自身を鍛え、高い技術を維持し、表現の幅を広げるというだけでなく、アイスショーというコンテンツを「エンタメ」としてどう認知してもらうか?ということも視野に入れて、羽生さんは考えているように見えます。おそらく、羽生さんが一人で2時間滑るショーという形式なら、ファンはどこまでもついていくし、集客も維持できることでしょう。でも、それが叶わなくなった時、どうするか?一つは、notteのような形。そして、notteからのメンバーで行われる「能登復興支援チャリティ演技会」も、彼のことなので、「実験的な新たな試み」が盛り込まれるような気がします。
「自分が求めるかぎりは、一生続けられるんだろうなって思います」
テキストの最後は、この力強い発言で締めくくられていました。まだまだギラギラ・メラメラモードの羽生結弦は健在です。まずは、来月の演技会、楽しみですね!
では、また明日!
Jun