『Shin』感想

『Shin』感想

2024年11月1日発売。定価「4,400円」。

発売日から3週間以上経ってのレビュー、たいへん失礼しました。まず写真についてですが、購入してすぐにパラパラとめくっていた時は、「着せられてるなぁ・・・」「おもちゃになってるなぁ・・・」というのが第一印象だったんですね。

ただ、先日の「GINZA」のレビューでも書いたんですが、あくまでも私の想像ですけど、羽生さん自身が「フィギュアスケートの世界だけ」で行動していたら表現面で頭打ちになるという危機感を持っているはずで、「フィギュアスケートの世界とは”無縁”のフォトセッション」に自ら飛び込んでいるように見えるんですね。そう考えると、冷静にページをめくれるようになりました。

おそらくEchoesでもスクリーン上に映写される映像は相当凝ってくるんだと思いますが、これまでのIce Storyの映像の中で、羽生さんはずっとスケートを滑っていたわけではなく、ストーリーテラーであったり、ゲームのプレイヤーだったり、いろんな役割を演じてきました。そのような演技の「引き出し」を増やすための「修練の場」として本書の写真を眺めていると、実際、Echoesでもモノクロの映像とかあるような気がしてきました・・・。

一方、インタビューについては、やや質問の組み立てでガッカリですかねぇ・・・。「評価されなければ、自分の努力が足りない」って、そりゃ、羽生さんはそう言いますって!特に現地までショーを観に行ける人は熾烈なチケット争奪戦を勝ち抜き、決して安くない出費をして出張ってくれるわけで。なーんか、堂々巡りのまま終わった感があります。ただ、『Gi』の方はショーに向けての様々な取り組みについて語ってくれているようなので、これからそっちを読んでみることにします。

Q&Aコーナーを見ていて思ったのが、けっこう「ネガティブな質問」が採用されていて、これって羽生さんもけっこう返答に困ってない?みたいな・・・。「モノクロ写真集だからあえてダークなセレクション?」って思ったら、『Gi』の方はQ&Aは無いみたいですね。

となると、実は「Behind the Scenes」の所が面白いですね。衣装やセットの「コンセプト」の意味するところが理解できるとともに、様々なリクエストに対する羽生さんの「反応」についても記録されていて、そこはある意味で資料的価値も高く貴重だなーと思います。

以上、文句が6~7割になってしまってますが、『Gi』を読んだら印象も変わると思いますので、そこは悪しからず。

では、また明日!

Jun


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