チャレンジカップ(紗来・駿・ゆは菜 FS)・ロシアカップファイナル(リーザ・メド FS)感想

チャレンジカップ(紗来・駿・ゆは菜 FS)・ロシアカップファイナル(リーザ・メド FS)感想

チャレンジカップのリザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。

紗来ちゃん。フリーは79.22で1位。合計124.07で、女子Advanced Noviceにて優勝です。ジャンプはすでに上手だし、スケーティングスピードもSPより出ていて、伸び伸び演じていた印象です。

回転不足とアテンションの他に、着氷時のフリーレッグの位置や腕の使い方が「統一感がなくてバラバラ」なので、まだその辺りまで意識が行かないのかもしれません。ただ、紗来ちゃんがすでにロシア勢の若手、とくにエテリ組の選手たちに確実に勝っている部分があって、それは「笑顔と愛嬌」なんですよね。

かつての浅田真央ちゃんは、ジュニア時代からお客さんをハッピーにさせる演技のできるスケーターでした。紗来ちゃんにも、そういう素質を感じます。

駿君。フリーは128.67で1位。合計199.84にて、男子ジュニアで優勝。

うーん、ちょっとミスが多かったですね。冒頭の4Sのパンク、4T-3Tの転倒の後も、ステップ・スピンの取りこぼしと、ショートに続いてフリップにエラー判定がつきました。このフリーもJ4のsage採点が目立ちますが、ショートとは違って、ベストから程遠い演技ですし、駿君自身もすでに切り替えて、「課題の修正」に目を向けているんじゃないでしょうか。

彼は来季JGPシリーズに出場すると思いますけど、JGPファイナル進出は当然として、表彰台を狙わなきゃいけない選手です。日本の低レベルなジャッジに「ごめんない」と謝らせるべく、このオフはしっかり鍛えて、クオリティを上げていってもらいたいです。

横井さん。フリーは126.27で1位。合計179.90にて、女子ジュニアで優勝。

ショートの不調は何だったの?というぐらい、ほぼパーフェクトなオペラ座でした。それにしても、このジャンプの大きいこと!「高さと幅」ということで言ったら、坂本さんに負けていないと思いますね。

プロトコル上では2本のルッツにアテンションがついていますが、そんなのはどーでもいいと思えるほど素晴らしかったです。いやぁ、これは世界ジュニアが楽しみになりました。横井、川畑、白岩の3本柱で、ぜひロシア勢・韓国勢にガチンコでぶつかっていってもらいたいです。

リザルトは「こちら」。リーザ。フリーは148.98で1位。合計221.19で2位。いやぁ、勝負強い!この痺れるフリーで、きっちり冒頭の3Aを降りました(+1.92)。その他のジャンプも抜群の安定感で、3連コンボのセカンドでURがついていますが、動画で見直してみても、まったく分かりませんね。したがって、ほぼ完璧な内容だったかと思います。

気になったのはPCSで、実はファイナルでは「66.61」だったんですけど、このフリーでは「72.64」という高得点が出ています。そもそもファイナルの66点ってどうなの?という疑問はありますが、ワールドで彼女のPCSがどれぐらい出てくるのかはちょっと気になりますね。

メド。フリーは146.01で2位。合計222.90で優勝。いやぁ、「ニュー・メドベージェワ」がついに降臨したという感がします。

今季の彼女は、恐る恐るジャンプに挑んでは転倒しまくるという、体型変化の問題があったろうとはいえ、メンタル的にも大丈夫だろうか?と心配していました。しかし、このフリーの「自信たっぷりの降りっぷり」は、いったい何が彼女をここまで変えたのでしょうか。ブライアンはどんなマジックをかけたのか?いや、いい練習をして、しっかり身体も絞って、という当たり前のプロセスを踏んでいるはずなのでしょうが・・・。3S-3Loのセカンドループの転倒も、彼女自身が笑い飛ばせるほど、心身ともに充実しているなと感じます。いやぁ、いいものを見れてハッピーな気持ちになりました。この演技を見たら、「エテリの所に戻った方がいい」と上から論評していた方々はもはや絶滅状態なんじゃないかと思いますね。

さて、ロシア女子のワールド代表はこれから決めるそうですが、ザギトワ、サモドゥロワはほぼ確定として、今大会を僅差でメドが制したとはいえ、さすがに3枠目はリーザで決まりでしょう。肺炎でユーロとロシアナショナルを欠場しましたが、ファイナルは台乗りをしているし、このコンディションを見れば、ワールドの表彰台も十分に狙える力を示しています。

だから、日本とロシアからは、GPファイナルと同じメンバーがさいたまに集うことになるでしょう。男子は羽生君とネイサンの一騎打ちですが、女子は紀平さん有利とはいえ、大会が始まったら、何が起こるか分かりませんから、勝負としては面白くなったと思います。

おまけです。体操はここまで進んでいます。現時点でもここまで精密な映像解析ができるのだから、これをフィギュアスケートでも本格導入したら、ジャッジはいっさい必要なくなりますね。そりゃ、頑強に反対するわけです。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. Fakefur より:

    昨日のコメで「ととちゃん」様も書かれていましたが、いくら才能豊かで、志も高い佐藤駿君とはいえ、まだ15歳。この理不尽な扱いに心が折れてしまわないか、私も非常に心配しています。

    だって21世紀の民主主義国家ですよ。戦後70年以上経って、華族制度は廃止され、建前上は身分もなく、平等な社会のはずなのに、生まれ育った場所が東日本ってだけで、この扱いは理不尽過ぎます。

    町田さんをして「ライオンを目の前にしても、劣等感持たず、怖気付かず、勇敢にライオンに立ち向かい、倒してしまうネズミ」と言わしめた羽生さんは、平和ボケした日本においては、まずありえない強靭な精神性の持ち主だったと思うのです。

    仮に精神がそこまでつき抜けていなくても、スケートの天性に恵まれた少年たちが、特権をふりかざす大人に潰されてしまうのは、私はちょっと我慢できないです。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      フィギュアスケート業界に限らず、日本にはバカな大人がたくさんいるので、若い人たちは賢く学んで生きていると思いますよ。しっかりしている人が多い印象です。

      フィギュアの将来については、AIの導入をどうするか?という所じゃないでしょうか。

      体操の採点で研究が進められているAIは東京五輪には間に合うのかどうか?体操界の先端的な取り組みについて、羽生君は間違いなく関心を持っていると思いますね。

  2. Fakefur より:

    連投すみません。この体操のAI採点すごいですね。これでTESが測定できたら、大進歩ですよね!カメラ位置はやはり固定ですよね。スケートだと決まった場所でジャンプしないと測定不可?

    今日(昨日)の男子FSは、草太君に泣き、草太くんに笑いました。
    嗚呼、この美しい姿勢、ポジション、流れを待っていた、と。
    最終滑走に相応しい名演に、会場の空気がピリっと締まりました。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      この映像解析を見て、ゲーム開発のモーションキャプチャーのような印象を持ちました。

      ただ、モーションキャプチャーの場合、演者さんが特別なスーツを着て、全身にいろいろとつけてその動きを解析しているのに対し、この体操における富士通の研究では、完全にカメラの性能だけで解析していましたね。今後も関心を持って注目したいと思います。

  3. ととちゃん より:

    ゆは菜ちゃん、すごく良かったですね。もう今季、ゆは菜ちゃん=オペラ座=あの衣装が頭の中に定着してしまいました。世界ジュニアでも、このレベルの演技を期待したいです。

    佐藤駿くん、ちょっと崩れてしまいましたね。ジャンプもですが、ステップがあまり印象に残りませんでした。やはりこの曲では自動的にハビを思い出し、一層物足りなさを感じたのかも知れません。来季はまた違う曲が見てみたいです。

    そして、ロシア。色々な意見がありますが、
    メドベは自信回復して来季に向かうきっかけになったでしょうし、世選切符はリーザが手にするのが順当だと私も思います。結局それが、どちらにとっても実りのある結果になるのではないでしょうか。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      横井さんは、まさに紀平さんのように、フリーはいつも会心の演技を見せてくれるんですが、ショートで出遅れることが多いんですよね。
      今回、彼女はチャレンジカップからの帰国を一人だけ早めていましたね。最後のジュニアシーズンですし、世界ジュニアに向けてガチで全力投球するんだと思います。

      世界ジュニアの日本女子のメンバーは、川畑さんも白岩さんもまったく持ち味は違うけれども、みんなが魅力的なスケーター。しみじみと良いメンバーを揃えたなと感じます。
      もう来週には始まっちゃいますから、あっという間ですね。女子は、ロシア・韓国が本当に強いですけど、ぜひ頑張ってもらいたいです。

  4. sennin より:

    駿君4Sに挑んだんですね?先生がやめとけといっても、またやったんですかね?確かノービスの時に調子悪かったので安全策のジャンプをと言ったコーチの言う事を聞かないでルッツだったか忘れましたが、挑戦して上手く行き優勝したことがありました。お母さんが筋金入りの頑固者と言ってるようですけど誰かに似ていて笑ってしまいます。私は結弦君押し一筋ですが、駿君は大切にしている言葉が「挑戦」だそうで、羽生選手がいつも挑戦している姿を見てきたことが大きい。自分も難しいことに挑戦していきたいとのことで、こういう自分というものを中学生ながらしっかり持っているところが気持ち良くて応援したくなります。また、被災してお母様のご実家に身を寄せて川越のリンクで半年練習したようですが(その時のコーチが日下さんらしいですね)「おじいちゃんとおばあちゃんのお家にお世話になった」と言える駿君は素晴らしいなあと思います。私ならおじいちゃんの家に泊まっても当たり前って思っちゃいますけどね(笑)。一番の推しが駿君ではないのですけど今でも全日本のPCS60.36は納得できないんですよ!今回は、調子が悪いのか?前日転んでお尻あたりを痛がっていたのが影響したのか?(コンクリートが濡れていました)駿君らしい演技ではなかったですね。スピンもいつもレベル4ですし怪我をしていなければ良いのですけどね。Junさんが仰るように、オフの間しっかり力を付けて来季は大活躍をする信じています。私はエキシのフラワーダンスが好きなんですけど…。
    さらちゃんは、ジャンプが綺麗ですね?楽しみだー。
    メドちゃんついに降臨しましたね〜。ガッツポーズをするメドちゃんやっぱりアスリートなんだと実感しました。コストナーに憧れているようですから頑張って欲しいですね。
    ワールドは誰が?と騒がれているけど、どうなるのか?女子SPも現地観戦するのでワールドが益々楽しみになってきました。

    • Jun より:

      senninさま

      駿君は仙台から埼玉に移ってきたといえ、やはり独自の道を歩み、すでに孤高のスケーターの風格が出ていると私は感じているんですが、言い過ぎでしょうか?

      関西方面とも中京方面とも、そして横浜の三浦君・鍵山君とも同じリンクで練習しているわけじゃないですから、黙々と挑戦を続けているように見えます。良い意味で、外野の雑音が入ってきにくい環境だと思いますから、どんどんクワドに挑戦すればいいんじゃないかと。彼は賢いスケーターですから、ジャンプだけで勝てるとは思っていないはずで、表現面でも研究を重ねているはずです。

      日本男子では、羽生君を除けば、個人的にはもっとも期待しているスケーターなので、今後の成長が楽しみです。