フィギュアスケートTV(5.1.2020)感想(2)

フィギュアスケートTV(5.1.2020)感想(2)

お写真は、Sportivaの「羽生結弦 メダリスト・オン・アイス2019 フォトギャラリー」から。Sportivaなので、もちろん能登直さん撮影です。

さて、町田さんが、羽生さんのMOIのSEIMEIを「マチュア(mature)プログラム賞」として賞賛していました。発言をまとめておきます。

本当に音楽に没入していましたし、熟練の技がこの中にいろいろ詰まっていて、見ていて感銘を受けた演技でした。この辺り(2:40~)の3Aも天下一品ですよね。

・彼はともすれば、世間が期待する羽生結弦像を自分がどれだけ満たせたか、あるいは体現できたかで、最近自分を評価している。この時の羽生選手はそうではなく、純粋にSEIMEIを踊っていたような気がしますし、何よりこのSEIMEIというプログラムを楽しんで滑っていたのではないかなと。

・難しい技は入っていないんですけども、羽生選手はジャンプが無くともしっかり作品世界を体現するスケーターなのだと思いました。これは若手スケーターには出せません。

番組と企画の主旨として、「全日本」ということだったので、この演技に限っては、町田さんのおっしゃっていることにはほぼ賛成です。ただ、4CCの映像はせっかくフジが持っているのだから、4CCに至る「進化」についても触れてほしかったかなと思います。

この後、八木沼さんが「この先、羽生選手が、こういう選曲をしたら面白いかな、というのはありますか?」と町田さんに尋ねていたのですが、彼はこう答えていました。

昨シーズン、プログラムを変更したのは、身に染みて音楽のテイストとか、SEIMEIだったら和のテイストになるんですけども、それが自分に本当にフィットしていると思ったんでしょうね。彼はもうベテランの域に入ってきているので、そういう自分の得意とする、「確立した像」がありますから、それをさらに引き上げていく方に邁進した方が、私はいいのではないかと感じます。それを含めて、来シーズンの選曲がどんな風になるのか楽しみですね。

思ったんですけど、町田さんは、4Aはもちろん、そもそもあんまりクワドの本数や種類、つまりジャンプ構成のような話はあまり好きじゃないんだなと。稔さんや武史さんとは対照的です。

羽生さんが見ているのはネイサンだけですから、ステップやつなぎを極力省かずに、ネイサンに対抗できる構成をノーミスできる選曲にすること、まさに今ここをジェフ&シェイと相談しているはずです。この番組の収録はジュエルズの発売前だと思うので、町田さんも「新しいプロをやりたい」という羽生さんの発言を把握していないはずですから、まぁ、はっきりした内容にはなっていないですね。

そもそも今年はシーズンが始まるかどうか不明なので、とりあえず新しいプログラムを準備しつつ、北京シーズンは「切り札」も持った状態で戦えるように、バラ1とSEIMEIはつねに「練習」する感じで行くような気がします。

羽生さんにとって、「勝つための選曲」「勝てる曲調」って何だろうな・・・と、がぜん気になっている自分がいます。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. みつばち より:

    こんにちは 更新ありがとうございます

    羽生さんにとって、「勝つための選曲」「勝てる曲調」

    まともなジャッジならどんなものでも勝てますとも!
    申し訳ない、つい興奮してしまいました・・・・
    ジャッジよ、もちあげなくても勝てそうな選手を連れてらっしゃいよ。

    この未曾有の危機でも羽生さんはおそらくブレないでしょう。
    平昌でそれを証明してますから。

    • Jun より:

      みつばちさま

      そうなんですよ。そもそも、ジャッジがまともだったら、羽生さんもプログラムを変更する必要がなかったはず・・・。

      パーフェクトなOtonalとOriginが見られなかったのは残念ですが、いまは新プロを楽しみに待つとしましょう!

  2. ととちゃん より:

    町田さん、正直彼の演技は苦手でした、辞め方もなんだか…。昔のフィギュア雑誌で見た受け答えが、とても若者らしかったので、今の彼がどこまで素なのか?それで、彼の発言を真正面から受け止められない自分がいました。
    それでも、今回のように、羽生選手のSEIMEIを高く評価してくれると、嬉しいものですね。内容も的確かなと思います。

    ただ、来季の選曲となると、和洋云々より、ジャンプを跳ぶタイミングがしっくりくるプロを探すだろうと、勝手に想像しています。町田さんは現役のとき、こだわりを取って点数を捨てたことがありましたが、羽生選手とはベクトルが違うかなと思います。きっと、今この時も、究極の勝てるプロを目指しているはず、と思っています。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      あくまでも私の想像ですが、あのような辞め方になったのは、やはりコーチとの関係じゃないですかね。かりに、辞める・辞めないという相談をしたら、「ふざけんな!おまえはもっとやれる!」と怒られるか、「自分で辞めたいと思うなら、いつ辞めてもいいよ」と放任されるか・・・。どっちの反応が来たとしても、本人としては辛いかもしれません。私自身は、いちいち人に相談して揉めることで心が消耗するのが嫌なので、町田さんの決断も、心情的には分かるっちゃ分かるんです。

      ただ・・・オリンピックに出場するような選手ですから、これまで多くの人たちの支えがあってあの時の彼があったわけで、精神的に未熟とかワガママと言われてもしょうがないですよね。まぁ、表に出せない話もいろいろあるのでしょう。

  3. おの より:

    羽生くんの事をちゃんと語るのは初めてでしょうか
    町田くんの独特な言い回しが付いて行けない時もありますが、宇野くんや高橋さんにはコメント無しだったのが以外だった
    町田くんは芸術家と言われてます、曲の理解力はありますよね
    羽生くんが芸術的と最近は言われるようになって嬉しく思います
    今季のプロ、羽生くんがバラ1SEIMEIに変えた事に繋がるのでしょうか?
    新しいプロはタンゴやジャスでは無さそうな気がします
    ネットでは羽生くんのタンゴ希望者多いですね
    ショーならそれでもいいと思いますが、やはり斜め上を行く人ですから、全く予想出来ません

    • Jun より:

      おのさま

      町田さんの文章は私はあまり好きではないです。人に読んでもらうことを考えていないというか、学者の書いた本や論文をたくさん読んで、文体まで真似している感じ。そういう「教え」を忠実に守らないと論文審査が通らないので、仕方ない部分はありますが。

      でも、彼は話の方が上手だと思いますね。今回フジに「出張」という感じでしたけど、他局も含めて、どんどん出演して場数をこなしてもらいたいです。

  4. ひととき より:

    こんにちは

    フィギュアスケートTVは、予想したよりも面白かったです♪
    町田さんは、選手生活の途中から、表現者へと舵を切ったようなので、解説も表現面に特化されていた感じがしました。
    マチュアSEIMEIの完全版は、いつか是非観たいなあ、と熱望しています!北京の隠し玉とか?
    去年のoffは、個人的に持ち越しを希望していたんですが、今年は思う存分新プロ妄想に浸れますね。希望曲は多々あるものの、羽生君が滑りやすくて、ジャンプを跳びやすい楽曲なら何でもOKです。
    このような情勢ですが、マスカレードの時みたいに遠隔振付(映像Discを送ってもらったんでしたっけ?)が出来ていたらいいなあ、と思います。

    • Jun より:

      ひとときさま

      表現面に特化した解説の方が、町田さんの持ち味が出て良いと思います。そういうスタイルの解説者もいないので、需要もあるんじゃないかと。

      遠隔振付は、まさにそうですね!そして、選曲が決まったら、また矢野桂一さんとSEIMEIの編曲をしたように、細かく徹底的に作りこんでいくんじゃないかと。

      羽生さんの場合、「振付師から与えられた曲をただ滑る」というスタイルではなく、選曲・編曲から羽生さん自身が深く関与していくので、その辺りのエピソードも楽しみですね。