宇都宮直子 スケートを語る「第7回 ジャンプの王様」(2020.7.7)

宇都宮直子 スケートを語る「第7回 ジャンプの王様」(2020.7.7)

宇都宮さんのご著書については、以前たっぷりレビューしましたので、そちらをご覧いただくとして、この7月になって、宇都宮さんは都築章一郎先生とお会いになったそうです。コロナによる自粛期間のクラブの様子を、先生はこう語っておられます。

コロナのことでは、想像もつかない状況になりましたね。世界中で生活様式が変わってしまいました。私のところ(神奈川、横浜銀行アイスアリーナ)でも、4月半ばから滑れなくなっていましたが、この7月から一応滑れるようになりました。ただ、休んでいる間の子どもたちの変化には大きなものがあります。精神的にも体力的にも非常に落ちている。技術的にもです。

今は暗中模索でやっています。そもそもの計画はもう踏ませられないですし、新しい計画も立てられない状態ですから。当初の目的にかなうような環境整備ができるのかどうか。そのために何をやればいいのか。何をやれるのか。選手も保護者も、コーチも不安を抱えています。大いに悩んでいると思います。

フィギュアスケーターを志す子どもたちは、これまで健気にも、毎朝早起きしてリンクに行って練習し、その後に学校に通い、学校が終わればまたリンクへと、短く限られた競技生活のために、その青春をスケートに捧げていたはずです。しかし、コロナによってリンクが使えず、学校にも通えない。少なくとも5月頃までは「ステイホーム」の大号令により、「陸トレ」だって勝手にできなかったでしょうから、辛い時間を過ごしていたと思います。もちろん親御さんも辛かったでしょうね。

フィギュアスケーターの現役生活は短い。特に、女子選手は体型変化との戦いもあって、よりそれを強く感じていたはず。自分の命を削られる思いだったかもしれません。「精神的にも、体力的にも、技術的にも落ちている」という言葉が、ズシっと響きますね。7月に入って、「一応滑れるようになった」とのことですから、元気にスケートを再開していることを祈りたいです。

一方で、羽生さんはどうだろうか?もちろん、羽生さんと都築先生が連絡を取り合っているわけではなさそうですから、あくまでも都築先生のご想像ですが、力強く語ってくださっています。

羽生は、東日本大震災を経験しています。形は違っても、そういう痛みをくぐってきている。なので、ほかの子に比べれば、かなりしっかりしたものを持ち合わせているのではないかと思っています。身体の戻し方は本人がわかっているでしょうし、コーチも知っていると思います。世の中が変われば、粛々とそれに順応していく。彼には、これまでの貯金もありますからね。

むしろ、問題なのは体力面だと思います。彼は昔から体力的には、そんなに強い方ではありませんでした。精神面の強さで、今日を作り上げてきたとも言えます。彼のことですから、リンクに立てない間は、身体を鍛えていたのではないでしょうか。体力は、ほんとうに重要です。テクニックにいちばん影響します。まあ、羽生はほかの子と背景が違いますから、心配するようなことはないと私は思っています。

私が思わず、はっ!とさせられたのは、「震災の経験」もそうですが、羽生さんの「順応力」という部分なんです。

これは、与えられた条件・環境の中で、コンディションを整えるというだけでなく、「ルールへの順応」も言えるのではないかと。二転三転した新ルールのドタバタも、きっとどっか冷ややかに見つつ、自分の最高のパフォーマンスを披露するために粛々と準備する。

例のクワドの基礎点変更が報じられた時、「羽生に有利か?」なんて議論がなされましたが、そもそも羽生結弦という人の頭の中には、そういうものの力を借りて得をしようという発想はない。4Aを含めて、自分が求める究極のスケートしか見ていない。だからこそ、私も、ISUという組織がアレコレやってることに、心を乱されてはいけないな・・・と感じます。もちろん、新シーズンに入ってミスジャッジがあろうものなら、このブログでもボロクソ言ってやりますが。

棋聖戦第3局残念でしたが、内容的にははっきり藤井七段の負けでした。事前研究とタイムマネージメントの差が出たという感じ。さすが三冠ですよ。藤井七段はすでに気持ちを切り替えているでしょうが、この後に過密スケジュールが待っています。

・7月13日・14日「王位戦 第2局」@札幌

・7月16日「棋聖戦 第4局」@大阪

札幌からの移動は15日のはずですから、愛知県瀬戸市の実家に寄れる時間は無く、そのまま大阪に直行かもしれません。とにかく、体調を崩すことなく、頑張ってもらいたいですね。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. みつばち より:

    こんにちは 更新ありがとうございます

    さきほどNHKのクロ現みてました。藤井七段残念でした。
    地元ではパブリックビューイングで大勢の人が見守ったようです。

    昨日の話題「将棋の神が現れたらなにをお願いしたいか」
    という報道陣の問いかけに
    「一手お願いしたい」
    ユーモアで神回答、羽生さんとつうじるところありますね。

    羽生さんはどこにいても自分のやるべきことをやれる人なので心配はしていません。

    それよりもコロナ感染者の数が増えているのが心配です。また非常事態宣言出るのかしら、アメリカもロシアも事態は悪くなってます。当分試合はなさそうです。

    • Jun より:

      みつばちさま

      クロ現はまぁまぁな内容でした。藤井七段が、8歳の時に大会で負けて大泣きしていた映像が流れていましたが、あの時の対局相手の中西君がいま三段で、先日の豊橋での王位戦第一局で記録係を務めていました。

      コロナ感染者については、どんな数字が出ようが、3月以降と同じ生活を続けるのみだと私自身は思っています。マスク着用と手洗いを徹底し、交流する人を制限し、極力外食はしない。これ以外、防ぎようがないですね。