Number 1019(3)

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さて、今日は「アイスリンク仙台」の記事から。

支配人の在家正樹さんや田中総司先生は、比較的新しいファン層にとっては馴染みが薄いかもしれないですが、お二人は羽生さんの「仙台時代」を語る上で欠くことのできない存在ですよね。そして、記事自体も、アイリンの単なる施設紹介だけでなく、しかし、羽生さんの思い出話だけでもなく、絶妙なバランスで「アイリンの過去と現在」が見事にまとめられています。

羽生さんの寄付についてはよく知られていますけど、寄付金を使っての「サーモグラフィーカメラの購入」というのはもちろん私も初耳で、これは本当に素晴らしいですよね。

18年4月のパレードの際に「800人が訪れた」というエピソードもビックリ!私の場合、現地で場所を確保するだけで苦労しましたし、暑い日で疲れたし、この方々はいつ見学に行ったんでしょうね?前日?パレード終わってから?いずれにしても、タフですね・・・。

コロナ禍により収益が落ち込んでいる話は残念ですが、「東北で通年営業のリンクは、うちとと盛岡と八戸の3つしかありません」という地域の事情から、使命感で頑張っていらっしゃる。てか、八戸って最近できた「フラット八戸」でしょうから、それまで2つだけでやっていたのだとしたら驚きです。羽生さんも、このリンクの重要性を認識して、寄付を続けているのでしょう。

つぎに、羽生さんの卒論の指導をしてくださった西村昭治教授のお話。12年秋の入試の面接がスカイプだったというエピソードにまず驚きました。時期的にはすでにクリケットに在籍していますが、かりにトロントに移籍しなくとも、GPシリーズ等で海外転戦をしなきゃいけませんし、羽生さんはこの学部に入学していた可能性はありますね。

おそらく卒論がここまで分厚い内容になったのは、ジャンプの科学的分析だけでなく、AIによる採点という「将来展望」も盛り込んだからだと私は想像しますが、以前目にした他のネットニュースの記事と比べて、西村教授のコメントが「マイルドな表現」になっている点は気になりました。

こういったジャンプの数値化には羽生のスケート界へのある思いが込められていた。「ジャンプの回転数を人間の目でしっかり見るのは大変なことですよね。そこに間違いがあるというわけではないけれど、『データをいかすことによってジャッジのサポートになるのではないか』という思いが綴られていた。研究の目的が自分のためばかりではない点も印象的でした」。

最近マッシさんの「LMEYのシットスピンを50回見返したけど、回転が足りなかったというのはありえない」という衝撃の発言が話題になっていますよね。このインタビューの中では全日本について触れられていないので、取材時期は不明ですが、あのシットスピンの件を西村教授はどう思われていたのか?という点は気になります。間違いなく注目されていたはずです。

いやぁ、面白い記事が盛り沢山で困ってしまいますが、これで、いよいよ「アーティストが語る羽生結弦 歴代プログラムの美」に本格的に入っていけそうです。

では、また明日!

Jun


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コメント

  1. 雪女 より:

    このコロナ禍で、スケートリンクを経営している方々、大変でしょうが、本当に踏みとどまってほしいです。
    私が時々通っていた東京のスケートリンクも、ずっと一般滑走は休業したままです。
    冬場にスケートリンク営業していた遊園地も、遊園地自体が閉鎖されてしまいました。これでは、適性のある子供がスケートを始めるきっかけもなくなってしまいます。
    それに、西にも東にも、ここ数年で新しいリンクが完成しているようですが、そこは有効活用されているのでしょうか?(西のリンクで練習するのかと思った選手が、何故か東のリンクで練習してるし?)
    多くの人が採点に不信感を持っているのに、マスコミは報道しないし、表立ってジャッジに疑問を呈することすらできないなんて、日本のスケート業界って社会主義国家みたいですね。

    • Jun より:

      雪女さま

      日本のフィギュア村は狭い社会なので、ライターや記者さんも採点という「タブー」を取り上げると、きっと出入り禁止になるんでしょうね。相撲記者とよく似ているなーと感じます。

      そういう構造も、AI採点の導入によって壊されることを期待しています。おそらく、羽生さんは、ご自身の研究が実際の採点システムに採用されるために、どのような立場でいると良いのかも、考えていると思いますね。少なくとも、学者という立場ではまったく相手にされないですからね。