リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。上位5選手を滑走順にレビューします。男子の話は明日やりましょう。
紀平さん。69.59の5位。3Aは残念でしたが、この選手は、3A以外のクオリティも高いので、気持ちを強く持って滑りきったことが収穫ですね。
毎回3Aを成功させたら大変なことです。おそらくSPで3Aを転倒するという状況は、今後さらなる大舞台で経験することもあるはず。まさに彼女を成長させる上で、うってつけのシチュエーションではないですか?フリーで2発入ったら、表彰台はまだ十分に狙えると思います。楽しみですね。
リーザ。76.17の1位。いい演技しましたねぇ。3Aだけでなく他のトリプルもそうなんですが、ジャンプの回転の速さと、そして高さも十分にあって、相当余裕のある演技に見えました。たしかに、知子ちゃんと比べるとスケーティングスピードは足りないし、つなぎも薄いんですけど、このジャンプの質の高さは認めないわけにはいかないでしょう。
PCSはまだ渋いなと思いますが、でもさすが日本開催だけあって、不可解なsage採点ではなく、僅差ながらもリーザを首位とした今日のジャッジには納得感があります。ちなみに、先週の男子シングルでレフェリーだった岡部さんが、今大会は女子のレフェリーですね。
ウンス。69.78の4位。彼女も素晴らしかったですね。回転不足も転倒もなく、ルッツのアテンションのみに留めました。冒頭の3Lz-3Tはセカンドの方が明らかに高く、そして今季とくに印象的なのは、以前までの「ジャンプの踏切時の猫背っぽい姿勢」も完全に無くなって、やっぱり、ラファの手腕は凄いんだなと思います。15歳の選手ですが、まだまだ強くなるでしょうね。
宮原さん。76.08の2位。スケアメよりもはっきり内容は良かったと思います。本人もインタビューで語っていましたが、冒頭の3Lz-3Tは、肉眼で見ていても回転ははっきり足りているジャンプで、こりゃ今日は大丈夫だな!と、安心して最後まで見ることができました。最後のレイバックスピンのGOEを見てくださいよ。J7の韓国ジャッジ一人が+4で、それ以外の8人が全員+5ですよ。これまでの所、男女シングルの全てのエレメンツで(アイスダンスとペアは分かりませんが)、これほどの評価ってあるのでしょうか?いつ見ても最高のレイバックで、実は個人的に、毎回これを見て興奮しています。
三原さん。70.38の3位。回転不足を取られた3Lz-3Tのセカンドですけど、ファーストのルッツが彼女にしては珍しく軸が危なかったので、その影響があったのかもしれません。それでも肉眼ではギリギリかな?という気がしていました。それ以外は、スピン・ステップすべてレベル4を揃えて、ほぼ完璧な内容。おっとりした舞依ちゃんが、まるで花織ちゃんばりにガッツポーズを連発していましたね!やっぱり、同じチームにいると似てくるのかな・・・(笑)。もう少しPCSを出してもいいのでは?という気もしましたが、でも、コンディションは良さそうなので、得意のフリーはガツンとかましてくれるんじゃないでしょうか?
総合順位はどうなるでしょうね。おそらく宮原さんがノーミスすれば優勝は間違いないでしょうが、リーザは3Aが入らないと、構成の弱さから順位を下げる可能性もあります。2位以下はまったく予想できないので、勝負としては面白くなりました。
では、また明日!
Jun
コメント
N杯はスルーですが、またぞろジャッジへの疑問で盛り上がっている?ようですね、男子ですが。JUNさんブログにお邪魔すると演技も見せていただけます、解説と感想付きで。ありがとうございます。
紀平さん、興味を持てます。ジャンプ以外でもシャープさが好きです。
宮原さん、努力は才能を凌駕する(失礼かな)模範のようですね。正直、まだ彼女のジャンプは好きじゃありません。しかし、ブレードの使い方を改善されたのでしょうか?身体というか筋肉レベルで取り組まないとジャンプ修正は難しいと聞きます。高さより滞空時間が改良されたように見えます(ほぼ初見なので、今更ですね)。
もう少し、フリーレッグの流れが自然だと良いかな、と私的には思います。欠点は改良、長所は磨く、敬服しますね。FSも崩れる気がしません。ザギさんとのトップ争い、GPFとワールドが面白くなりそうです。
記事から逸脱しますが、男子のジャッジの件は・・・面倒だし気分も良くない。個人の不満に留めておくのが良いですね。敢えて一言、「フリーレッグは低くし、擦れるくらいまで下げイーグルに流すのが+5です。ツイズルに繋げると、流れがないとみなして+5はありません」というジャッジの答えでしょうか。
ごろ寝さま
日本の女子については、一長一短ありますね。宮原さんは所作やスピン・ステップの部分で圧倒的なクオリティを誇っていますが、やはりジャンプの問題はなかなか容易には解決できないでしょう。でも、誰かと違って、その問題と真剣に向きあって、修正しようと頑張っているのは素晴らしいですよ。
紀平さんは、これまでは3Aを成功してしまうと、フッと緊張感が抜けてしまった所がありましたが、今大会は安定していましたね。これを、フランス大会、ファイナル、全日本と続けられたら本物です。楽しみですね。
トゥクタミシェワ、登場のときから余裕を感じました。世選女王だった頃を思い出します。知子ちゃんとのフリーの勝負、楽しみです。
昨日は舞依ちゃんの演技に一番引き付けられました。コンボのセカンドについては相変わらず私には分からなかったので、点数は低く感じました。紀平さんの出来次第で表彰台の行方が決まるでしょうか。日本人選手全員に乗ってもらいたい気持ちです。
一方男子は…やっぱり!でしたね。
あの3Aに+5が目白押し…釈然としない夜でした。
ととちゃん さま
リーザは、スケカナも凄かったですけど、NHK杯ではさらに質の高い演技を披露してくれて、感動しました。実は、彼女の今大会のコンディショニングが興味深いなと感じていて、公式練習をスキップして充電しながら、でも本番ではきっちりジャンプを決めまくるわけで、さすがミーシンのコーチングだなと。
舞依ちゃんはよくやったと思います。他の大会なら間違いなく表彰台でしょう。でも、そんな順位の話は脇に置いて、昨シーズンよりも生き生きとスケートを楽しんでいる彼女を見るとホッとします。続けてくれてよかったなと、とても嬉しく思います。