いやぁ、大熱戦でした。持ち時間・形勢ともに最終盤までまったくの互角。そして、両者1分将棋になってから、藤井叡王にミスが出て、出口挑戦者の大優勢に。しかし、出口さんの指し手にもミスが出て、それを咎めた叡王が、一瞬にして寄せ切りました。
対局直後に大盤解説会場で、対局者が挨拶をするわけですけど、出口さんが悔し泣きしてしまった所、そこに追い打ちをかけるかのように、お客さんの拍手が鳴りやまず・・・。
数字の上では、藤井叡王の3-0のストレート防衛でしたが、この第三局は出口さんが意地を見せて、過酷なトーナメントを勝ち上がっただけの実力を示してくれたと思います。まだ27歳ですから、今後もタイトル挑戦のチャンスはあるでしょう。
それにしても、藤井将棋は、こういうハラハラな展開になることも多く、「相手に力を出させて、それを受け止めて、ギリギリの所で凌いで勝つ」という名勝負になるんですよね。これだからファンはたまりません。
しかし、藤井さんはもちろん、我々ファンも叡王防衛の余韻に浸っている暇はなく、棋聖戦五番勝負が来月から始まります。挑戦者は永瀬拓矢王座で、藤井棋聖とは研究パートナーでもあります。藤井将棋を最もよく知る棋士ですから、際どい勝負になることでしょう。
第一局は、6月3日（金）ホテルニューアワジで開催されます。もちろん、全局ABEMA将棋チャンネルで完全生中継。いまから楽しみです！
では、また明日！
Jun
