ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。両者の対戦成績は、藤井竜王・名人から見て「13勝6敗2千日手」。
竜王戦第一局を貫禄の圧勝で飾った藤井竜王・名人。調子は非常に良さそうだったので、本局での王座奪取と、八冠全冠制覇達成がいよいよ現実味を帯びてきました。第四局は京都での対局となりますが、マスコミ関係者が大集結するんじゃないでしょうか。
王座戦のここまでの三局を見てきて、さすが永瀬王座の作戦選択という感じで、中盤を過ぎて終盤の入口あたりまでは、三局すべて「永瀬リード」という展開だったんです。第一局こそそのまま永瀬さんが押し切りましたが、第二局・第三局は藤井さんの逆転を許しました。特に第三局は、永瀬さんが先に持ち時間を使い切ってしまい、時間切迫による致命的なミスが発生して、そこを藤井さんが寄せ切ったわけです。
作戦選択の面で藤井さんをリードし、しかも持ち時間の面でも1時間以上は藤井さんを離して終盤戦を迎えないと、永瀬さんが勝ち切るのは相当大変かもしれません。
本局は永瀬さんの先手番。永瀬さんが戦型を選択できる立場にありますが、藤井さん得意の「角換わり」で勝負を挑むか?あるいは、竜王戦での伊藤匠七段のように「相掛かり」を選ぶか?戦型の特性上、事前に深く研究できるのは「角換わり」なんですが、それはすなわち、藤井さんのフィールドに飛び込むこととなります。「藤井さんが詳しく知らないような、角換わりの変化手順」を、1週間とか2週間で永瀬さんは準備できるのか?
永瀬さんの研究がクリーンヒットすれば、最終第五局までもつれこむ可能性あり。もし、その研究が不発に終われば、大差の将棋で藤井八冠誕生!となるかもしれません。いずれにしても、永瀬さんの踏ん張り次第ですので、熱戦を期待したいと思っています。
では、また明日!
Jun