お写真は「王座戦中継Blog」からお借りしました。
実を言うと、この第四局は永瀬王座の勝ちを覚悟して、「別の記事」を1本書き終えていました。
本局は永瀬さんの研究がクリーンヒットして、午後の段階で持ち時間で約3時間リードしていたと思います。その後、藤井竜王・名人が盛り返して、終盤は一進一退の攻防の中、永瀬さんが粘り強く勝ちに近づきます。
そして、「事件」が起こったのは、123手目の永瀬さんの手番。ABEMAの評価値も「藤井1%・永瀬99%」の「永瀬必勝」の局面だったんですが、そこで永瀬さんの指した▲5三馬という一手が、魔が差したとしか思えない大悪手。そこをしっかり逃さず、藤井さんは「勝ちを拾って」の八冠達成でした。
将棋ファン的には、むしろ永瀬さんがそのまま勝っていたら「名局」と言える内容だったんですけど、信じられないミスが出てしまったこの将棋が「歴史的一局」となったのは皮肉なものです。
おそらく明日から、「藤井さんすごい!」「勝っても謙虚!」「将棋界は藤井無双じゃないか!」とかいろいろ報じられるんでしょうけど、去年秋の広瀬八段との竜王戦や、年明けの羽生九段との王将戦あたりから、挑戦者がみんなとっておきの作戦をガンガンぶつけてくるので、内容的には厳しい将棋ばかりでした。指している藤井さんはもちろん、ファンも「負け」を覚悟しながら諦め気味でABEMAをつけていたことも二度や三度ではなく、聡ちゃんファンもなかなか大変なんですよ(笑)。
すでに竜王戦も開幕しているので、藤井さんは休む間もなく戦いが続きますが、引き続き体調に気をつけて乗り越えてもらいたいです。明日は新聞を買いにいきたいと思っています。
では、また明日!
Jun