

ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。
昨年、伊藤匠さんに奪取された叡王のタイトル挑戦に向けて、当然ながら藤井聡太さんもトーナメントから戦います。それを、ABEMAさんは試験的に「有料コンテンツ」として売り出すようにしているわけですね。かりに藤井さんが挑戦者になったとして、五番勝負も有料にするんですかね?
私はプレミアム会員なのでいつも通りに視聴しますが、もし勝負の行方が気になる方はYouTubeで「評価値放送」を配信してる方がいるので、そちらを検索してチェックされると良いかなと思います。
対戦相手の戸辺誠七段は、藤井聡太さんとは公式戦初手合いです。非公式のイベント対局では一度戦っていて、そこでは藤井さんが勝利しています。
戸辺先生ってどんな棋士かと言うと、「アマチュア及びこれから将棋を覚える人もお手本にすべき先生!」と声を大にして言いたい先生です。
・アマチュアが覚えやすい「振り飛車」を、それこそ小学生の頃からプロ入り後もずっと指し続けている生粋の振り飛車党で、「振り飛車愛No.1」の先生であること
・アマチュア向けの定跡書を多く執筆していて、特に中飛車の本は駒の動かし方を覚えたばかりの人がすぐに読んで理解できて実際に使える良書であること
・アマチュア向けの定跡書で披露している作戦を実際に今も公式戦で指して勝っていること
・ご自身で「YouTubeチャンネル」を持っていて、様々な振り飛車をネット対局で指して、対局中・対局後の解説がまた非常に分かりやすいこと
・38歳の若さで、弟子からプロ棋士を輩出していて(しかも弟子は居飛車党!)指導力にも定評があること

あとはもう、いつも明るくて解説もハキハキ分かりやすいし、お子さんもいて、実家が農家で米を作っているとか、そして横浜DeNAベイスターズのファンとして「始球式」を袴姿で行ったこともあったり、将棋の棋士っぽくないアクティブな先生なんですね。
棋風はとにかく攻め将棋で、「戸辺攻め」と言われる「相手に噛みついて離れない連続攻撃」が特徴です。たとえAIの評価値で劣勢でも、相手に食らいついていくうちに、逆転を引き寄せるのが戸辺将棋です。
そんなわけで、この対局は戸辺先生を応援する将棋ファンもけっこういると思うんですよ。先手・後手関係なく、戸辺先生は「中飛車」を選択して、それを藤井七冠が受け止める展開になることでしょう。藤井さんは「対・振り飛車」がめちゃくちゃ強いので、一方的な展開になるか、あるいは絶対王者相手に「戸辺攻め」が炸裂するのか、非常に興味深いですね。ぜひご注目ください。
また、本局は東京将棋会館での対局になりますが、藤井七冠が「rico curry」に昼食をオーダーした対局は「10戦10勝無敗」というデータがあります。先月の1月8日の叡王戦の増田康宏八段戦でも「山椒ポークカレー」で勝利していました。七冠がカレーに行くのかどうかも注目ですよ!
では、また明日!
Jun
