ワールド(男子SP)現地観戦記

ワールド(男子SP)現地観戦記

リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」。フジのワールド特設サイトは「こちら」で。

さいたま新都心駅に着いたのは3時頃。ワールドは男子だけでも長いしペアはいいか・・・という判断でした。

駅から会場まではオフィスビルの谷間を抜けていくんですが、ただでさえビル風が吹く場所なのに、この日は強風で目は開けられないし、前に歩くだけでも大変・・・。コンタクトにゴミが入って目が痛いし、花粉症で目頭は痒いしで、さっさと会場内へ。

ちょうどキスクラが私の席の方に向いているのと、キスクラのそば付近から選手たちがリンクに入っていくので、コーチの動きもよく分かり、いい場所でした。

第2Gのラズキン(26:46~)で急にレベルが上がった感じはしました。スケートがよく伸びるし、身のこなしもキレイ。後述するコリヤダも含めて、現地で見ていても、ロシア代表になるスケーターは動きの洗練度が他国と違うなぁと感じます。この良き伝統を継承してもらいたいです。

そのすぐ後にイスラエルのサモヒン(33:11~)が続くんですけど、めちゃくちゃインパクトありました。映像だと、ちょっとカクカクした動きなんですが、それがキザっぽくキメキメな感じに見えるんですよね。スピード感と迫力を全身から発していて、印象的でした。

第1Gと第2Gを座りっぱなしで見て、ここで製氷が入ります。その後の第3Gはやや微妙な面々(強いて挙げれば、オーストラリアのブレンダン・ケリーぐらい)。コンタクトもまだゴロゴロするし、ここで席を立ちました。

相変わらず風は強かったんですけど、外を歩いてきてよかったです。館内の女子トイレがすごい並びになっているのは、FaOIなんかでもそうなんですけど、このたまアリは付近に飲食店の入ったビルがいくつかあるので、女性の方は外に出た方がいいような気がします。会場を出る際は、左手の甲にスタンプを押してもらいます。再入場時に手の甲とチケットを見せると、すぐに入れてもらえます。

クビテラシヴィリ(14:06~)には、お馴染みのエテリ組の3コーチ揃い踏みでサポート。モリスがリンクインした辺りで、カメラマンが近かったのかエテリコーチに「シッシ!」と手で払われていました。そんなエテリさんもジャンプ3本を見終えると、奥に引っ込んでしまって、キスクラにはデュダコフとグレイヘンガウスのみ。ただ、このキスクラの席はちょっと狭いので4人座るのはやや厳しい感じはあります。

ジュンファン(26:55~)のスコアには、「えぇぇ・・・」というこの日最初のどよめきが起こりました。帰りの電車に乗ってからプロトコルをチェックしたんですけど、4Sと3AにURがついていますね。過去の記事をチェックしていると、四大陸の「フリー」で、「まさかの回転不足6本!」ということがありました。昨日のSPをいま映像で見ていても、4Sはもちろん、転倒した3Aもギリギリ足りてるように見えるんですけどね・・・。まぁ、フリーではこの嫌な流れを断ち切ってほしいものです。

第5Gは、なんといってもリッツォ(19:58~)でしたね。ユニバのレビューでは、「選曲がひでぇ!」と文句ばかり書きましたが、彼の技術の高さは認めないわけにはいきません。

上から見ていても、すべてのジャンプの着氷姿勢が安定していて、ボディバランスの良さがよくわかりました。ジャンプが得意なだけでなく、スケーティングもいいんですよね。一つ前の滑走者がデニス・ヴァシリエフス君だったんですが、デニス君は、思ったよりも動きが「こじんまり」としていて、一方でリッツォはひと蹴り、ひと蹴りで伸びてくる。

単に衣装がハビっぽいってだけでなく、ジャンプの技術の高さと安定感を見ると、本当に「ハビの後継者」という「周囲の期待」にふさわしいスケーターに成長するかもしれません。要注目ですよ!

第5Gの後半で席を立って、最終Gの6連前に戻りました。羽生君の6連について色々と言われてますけど、現地で見ていた印象を書いておきます。

羽生君のSPでの最大の不安要素は「4Sの抜け」だということは皆さんもご承知のはずで、私もサルコウの調子を確認したいなと思っていました。すると、なかなか跳べなくて、3Aと4T-3Tを先に成功。サルコウは一度チャレンジして失敗。第1滑走だし、このまま練習では跳ばないのかな?と思うと、終了ギリギリで成功していました。その瞬間を会場で見ていたゆづファンは、「なんだ、大丈夫じゃん?」と安堵していたはず。私が上から見ていた限り、「6連中に進路を妨害されていた」ようにはまったく見えなかったですし、そもそも選手たちは自分のジャンプを確認するのに必死で、他人のことなんて考える余裕は無いはずです。「妨害」云々言ってる人は、結果論で文句を言ってるだけ。見苦しいからやめてほしいですよ。

羽生君の演技については、サルコウの抜けはともかく、3Aと4T-3Tを跳び終えた後のステップは、例えばロステレと比べると、動きに焦りというか力みがあるのかな?というように見えました。ロステレのOtonalの映像は何十回と見ているので、ロステレの方ではもう少しタメというか余裕がある印象だったので。まぁ、フィギュアスケートはメンタルスポーツですから、その部分で影響が出るのも仕方ないですね。いずれにしても、「転倒して怪我再発」というアクシデントに比べたら、はるかにマシです。「演技を見られるだけでハッピー!」という気持ちに立ち返らなきゃいけませんね。

宇野選手のスコアは、私もちょっと意外で、会場でも「えぇぇ・・・」という反応でした。彼の場合、回転不足の判定の基準が「違う」ので、かりに4T-2Tと構成が弱くても、羽生君より上に来ると思っていました。で、帰りの電車内でプロトコルを見ていると、PCSの44.89というのが地味に効いています。というか、17-18シーズンの宇野選手のPCSは、45点台後半~46点台が当たり前だったのに、今季は43~44点台に下がっている部分は抑えておいた方がいいかもしれないですね。

もったいなかったのはコリヤダですね。現地で彼の所作を見ていると、無駄な動きが一切なくて、シャープで洗練されている。「体さばき」がとにかくキレイ。しかし、ジャンプが・・・。

ネイサンは曲が始まった瞬間から手拍子が凄かったです。ゆづファンにとっても、宇野選手のファンにとっても不完全燃焼でしたから、もはやヤケになって手を叩きまくっていたのだろうと、私は見ています。しかし、4Lzは上から見ていても着氷がこらえ気味だったので、「これに+2.63だって?」という気もしましたが、羽生君の4T-3T(+2.71)も「羽生比」で言うとベストのジャンプではなかったですから、良しとしますか。

まぁ、こんな所です。なにかまた思い出したら、コメ返にて補足させていただきます。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ととちゃん より:

    95:5…たまアリでその比率なら、全国では
    98:2ぐらいかも知れませんね。その2の中のjunさんが、こうしてクォリティの高い記事を上げて下さっているのは、凄いことだなと改めて思いました。

    会場の様子がよく分かる記事をありがとうございます。羽生選手、ステップに少し慌ただしさが見えたのは、4S抜けの心理的影響ですね。一生懸命過ぎた、と自身でコメントしていましたし、色々なこと、もう分析済みでしょう。あとは、いつものように強い気持ちで臨むだけだと思います。

    で、私もネイサンの4Lzの加点に?ではありました。そういう意見の方がいないので、自分だけかと思っていました。一方、ご指摘の羽生選手の加点には何の疑問も…。ファンってそんなものですね。いよいよ今夜!信じて祈ります!

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      ネイサンはエレメンツ自体はきっちりこなせて、高得点を出せるスケーターではあるんですけど、現地で見ていると、「うわ凄い!」って感じは無いですね。ジャンプだったらボーヤン。所作の洗練度でいったらコリヤダ。スケーティングの伸びならジェイソンですね。目と耳から入る情報が、それこそ目の前のスケーターの演技と楽曲だけなので、スケーターの特徴がテレビやライストとは比較にならないほど、ストレートに伝わってくる感じはします。

      そういえば、赤羽とたまアリの間に位置している「ボートレース戸田」はフィギュアスケート会場とは真逆の男女比らしいんですが、安藤さんや八木沼さんが、こういうボートレースのイベントに呼ばれることもあるらしいですよ。芸能人は大変ですね(汗)。

  2. Fakefur より:

    現地で観るのと、テレビ画面で観るのは、全然違いますよね。

    私も去年のミラノ世戦や今期のフランスGPでネイサンを観ましたが、心が動きませんでした。ジャンプ着氷時にドスンと頭と身体が沈みこむので、詰まり、流れがない。同行者と「凄い4回転を跳んでるはずなのに、不思議と感動がないものだね」と顔を見合せたものです。

    逆に、実物を観て感動したのはミーシャです。指先、腕先、全身からこれでもかと繰り出される、エモーショナルでコテコテの演技は小さい画面で観るとクドいですが、大きな会場では良く映えて、観客の心を掴む演技というのはこういうことだと思いました。ミラノでは友野君のパフォにもジンと熱くなりましたが、今年は二人のコラボが見られて良かったです。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      私は、現地で見ていて、凄いなぁ・・・と感じたのは、コリヤダですね。

      記事の中でも書きましたが、無駄な動きがいっさい無いスムーズな体重移動とシャープな身のこなし。スケート靴を履いて氷上を滑っていると感じさせない自然な動きなので、「これが、小さい頃から正式なクラシックバレエのレッスンを受け続けきた選手の動きなのか!」と感心しました。テレビや動画で見るとキレイすぎてインパクトが薄く感じるきらいもあるんですが、現地では同じアングルで氷上を眺めつづけているので、前後の選手と比べてはっきり動きが違うのがわかります。彼はいいですよね。フリーではジャンプの調子も良かったので、嬉しかったですね。

  3. Fakefur より:

    仰るとおり、コリヤダの上半身がぶれない安定したポスチャーは氷上とは思えませんよね。音楽との親和性と洗練された身体表現がベースにあるので、ジャンプが不調なときでも、フィギュアスケートを観た満足感があります。身体芸術面では、同じロシアでも力技系のコフトゥンやサマリンはコリヤダに見劣りしますし、ネイサンも及ばないと思います。

    羽生選手もなんですが、コリヤダは筋肉のつき方が綺麗で、全身のシルエットが美しいです。バレエの先生が言うには、大腿四頭筋が発達し過ぎたバレエダンサーは間違ったトレーニングをしているらしいです。腿に筋肉がつき過ぎてしまうと美しさで見劣りするからだそうです。闇雲に鍛えてもダメなんですね。美のスポーツは難しいですね。

    • Jun より:

      Fakefurさま

      今日ネイサンの演技を改めて見てみましたが、上半身の動きがガチャついていて、率直に言って、美しくない!
      特に、肘を曲げる一連のポーズが、ヒップホップ的というか、ストリートダンス的というか、ロシア産の所作とは別物ですよね。

      つなぎを減らして高難度ジャンプをガツン!と跳ぶ方が勝ちやすい、というのが今のトレンドだとしても、何が美しくて、何が美しくないかの感性だけは、我々も大事にしたいものですね。