フィンランディア杯(ワリエワ・リーザ・コストルナヤ)

フィンランディア杯(ワリエワ・リーザ・コストルナヤ)

上位3人の演技をまとめて6本行きます。リザルトは「こちら」。フィギュアスケートYouTubeさんは「こちら」で。

ワリエワ。SPは「74.93」で3位。ジャンプ構成「3A 3F /3Lz+3T」。衣装変わりましたね!冒頭の3Aは、「テストスケート」の時は降りていたはずですが(*ジャッジ無しの試合だったので回転は不明)、今回は転倒してDG。この子って、そもそもタノ無しでどれぐらいの確率でアクセル跳べるの?というぐらい、この転倒は酷いね(笑)。その後の演技がいいだけに、もったいないですよ。

エテリ組の定番の暗い曲ですが、同門の選手たちと違って「単調さ」を感じないのは、この手脚の長さと、それを生かしたしなやかな所作にあると思います。そしてラストに超軟体スピンもあって、好き嫌いは別にして、個性的な技を持っている子ですよね。

しかし、3Aの所を2Aにすると、ノーミスでも80点出るかどうかギリギリの所なので、3Aのあるリーザ、コストルナヤ、紀平さんにSPでリードされる展開になる。この選手は、特にフリーでは、崩れ出すとミスが止まらなくなる傾向があるので、SPでなるべくリードしたいという所はあるんだと思います。

フリーは「174.31」で1位。合計「249.24」で1位。ジャンプ構成「4S 3A 4T+3T 3Lo /4T+1Er+3S 3F+3T 3Lz」。3Aはやっぱり回転からして足りなくて、転倒にURがついています。それ以外の3本のクワドも、男子のトップ勢と比べたら「身体をねじってグリ降り」ではあるんですが、その辺りはジャッジが判断してください(笑)。

男子の若手のフリープログラムにありがちな「クワド以外はリンクをグルグル回って助走するだけ」という作りとは対照的で、これだけの高難度ジャンプを組み込みながら、アレコレ詰め込んでいて、それをやり切る彼女は凄い!その点で言うと、トゥルソワよりも難しいプロではあります(彼女の場合、5クワドでしたっけ?)。4年前のザギちゃんのプロもせわしなかったけど、あれから4年の月日が経ち、後輩には、ジャンプの難易度を上げつつ同じ「忙しさ」のプロをやらせていて、思想は同じですよね。まぁ、くれぐれも怪我なく頑張ってもらいたいですね。

リーザ。SPは「81.53」で1位。ジャンプ構成「3A 3Lz+3T 3F」。冒頭の3Aは、彼女にしては回転ギリギリかやや足りないかな?という感じでしたが、次の3Lz+3Tは、ふわっと身体が浮いてキレイに降りてましたね。これは素晴らしい!3Fもきっちり決めていましたが、実は彼女のSPはジャンプはすべて前半なんですね。これはかなり珍しい気がします。

エテリ組のプロに比べたら、繋ぎは薄いはずなんですが、PCSは「35.64」とかなり出してもらっています。今年の「ストックホルムワールド」のSPも同じジャンプ構成でノーミスでしたが、PCSは「34.47」だったので、その理由がよく分かりません。まぁ、近年のベテランを冷遇するISUのジャッジ傾向とは真逆なので、それは嬉しいことなんですけどね。GPシリーズでどれぐらい出るのか、要注目です。

フリーは「151.77」で2位。合計「233.30」で2位。ジャンプ構成「3A+2T 3A 3Lz 3F /2A+1Eu+3S 3Lz+2A+SEQ 3Lo」。冒頭の3Aの方で「q」がついていますが、むしろセカンドの2Tの方が危ない感じはしました。続く、単発の3Aは完璧。その後、ミスらしいミスはラストの3Loで着氷が乱れたくらいです。ほぼ完璧な出来です。

序盤で3Aを決めてから、お客さんの手拍子が鳴りやまず、ジャンプ構成とか繋ぎの濃淡とか抜きにして、ライトな視聴者であっても、「なんかこの演技すごいぞ?」という興奮を与えられるスケートだったなと。

近年の女子スケーターとしての年齢的なピークを過ぎているはずなのに、パフォーマンスとしてはむしろ絶頂期を迎えているのは、驚きしかありません。他国の選手だけど、彼女にはオリンピックでメダル獲ってほしい!と思っちゃいますね。

コストルナヤ。SPは「78.61」で2位。ジャンプ構成「2A 3Lz /3F+3T」。このSPでは3Aを回避しましたけど、久々に彼女の完璧な演技を見た気がします。移籍のゴタゴタで苦労しましたが、これだけのスコアが出るので、やはり現状では、女子シングルの中で、世界でもっとも完成度の高いスケーターだと思います。

理想は、SPで1本、フリーで2本、計3本の3Aを決めてノーミスすることですが、おそらく現在のコンディションでは厳しいのでしょう。一か八かで3本成功を目指すのではなく、1本ないし2本を、どういう組み合わせで入れるのか。そこを試している段階かもしれません。

フリーは「140.22」で4位。合計「218.83」で3位。ジャンプ構成「3A 3Lz 3Lo 2A+2T /3F+3T 3F+1Eu+3S 3Lz+REP」。というわけで、フリーですが、「テストスケート」では、フリーの方が3Aの出来は良かったので、この位置で入れたのでしょうね。残念ながらSO。続く、3Lzも珍しく着氷が乱れます。実はこのルッツ、テストスケートではセカンドトウをつけていたので、ここでつけられなかった分を、最後の3Lzでリカバリーできず、REPとなっています。

しかし、他のジャンプに影響が出てくると、フリーで3Aを組み込むのもなかなか悩ましいですね。でも、特にSPに関しては、強くて自信溢れる彼女を久々に見られて、少しホッとしました。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. みつばち より:

    こんにちは 更新ありがとうございます。

    北京五輪が近づいているとは思えないぐらい情報も盛り上がりも欠けてる感じですが、コロナのせいだけではないような気がします。

    ジャッジの不透明な動きが競技としての先行きに影を落としてるんでしょう。

    選手の演技と「観客に魅せてる」ことへの理解、アマチュア選手でありながら「プロ」としての自覚について、リーザとコストルナヤは凄いですね。

    リーザは国別(2019福岡)とFaoiで見ましたけど「いいわよご覧なさい、セクシービーム!」と、よくわかっていらっしゃる。

    コストルナヤもジャッジの思惑次第のなんちゃって4回転なら「完璧な3Aで勝負よ!」

    いいんじゃないでしょうか。

    • Jun より:

      みつばちさま

      テレ朝はいま世界体操があるので、フィギュアをそこまでプッシュできないというのはあるのかもしれません。ただ、それにしても盛り上がらないのは、やはり、羽生さんが「五輪金を目指す主旨の発言をしていない」ことが大きいと思います。

      それでいて、女子はロシアが無双状態で、紀平さんも故障。冬季五輪にそこまでマンパワーを割けないのでしょう。

      リーザの調子もいいんですが、コリヤダもけっこういい感じなんですよ。ミーシン「再生工場」の秘密って何だろう?と思いますね。コストナーも指導していましたからね。

  2. Sennin より:

    今日の記事も納得すぎてなんも言えないです!読みながら首を縦に振ってる私でした。

    コスちゃんのフリーの動画見つけられなくてありがとうございます。ゆっくり観ますね。
    リーザは素晴らしい、ジャンプを前につけようと世界一!!素晴らしい正確なジャンプ
    お見事。これこそスケーター!わたしはコスちゃん好きなんですけどリーザは立派です。
    勿論私もオリンピックでメダル獲得してほしい。
    ワリエワさんはスピンとかは素晴らしいですけどエテリ組特有の重たいジャンプになぜ手をつける?グリおり、フルブレード、エッジなどなど ? です。オリンピック終わったあとも活躍できるといいけど。

    日本の選手のことですみません。島田まおさんが4T成功させたとマスコミが賑わいテレビでもワイドショーで映りました。日本人で初めてと言ってたと思いますが、公式の試合で成功してから騒いでほしい、Junさんごらんになりましたか?サルコーに見えるんですよ。よくよくみたらトゥの着くタイミングが変?な感じ?回転を早くさせるための手段なのか?私には謎だらけでした。

    • Jun より:

      Senninさま

      エテリ組の女子のクワドは跳び方が似ていますよ。ワリエワもシェルバコワもトゥルソワも、とにかく離氷前に身体をひねりまくって、4回転とは言っても、実際に空中で回っている角度はどんだけ?って感じはします。まぁ、その辺りは、ジャッジが好きに判断してください。

      島田さんの4Tの映像はまだ見ていませんが、トウジャンプを、明確にトウを突いて跳ばない(跳べない)スケーターは、女子に多い印象です。筋力・脚力の壁があるのかもしれません。