『YUZURU III』感想

『YUZURU III』感想

2022年12月7日発売。定価「3,300円」。

さて、仕切り直しで、『YUZURU III』をレビューしていきます。前作『YUZURU II』よりも16ページ増量ということは昨日書きましたが、まず今回変更された点と言えば、「セピア風モノクロの写真が無い!」ということです。ただ、「変えた」というよりも、『YUZURU』のオールカラーに戻ったと言うのが正確かもしれません。

他には、「決意表明会見」全文が1ページ丸々使って掲載されている点も、今回の特徴と言えるでしょう。それ以外の部分では過去の2冊のスタイルは堅持されていて、能登さんの「一言コメント」は今回も健在ですし、出場試合のクレジットも各シーズンの最初のページに記載されています。ポスターは片面のものが一枚で、8枚のショットの詰め合わせという感じです。

本書は、18-19シーズン(オトナル・オリジン・春よ来い)から始まって、19-20シーズン(FaOI<マスカレイド・クリメモ>・オトナル・オリジン・春よ来い・スワン、4CCのバラ1・SEIMEI)、20-21シーズン(レミエン・天と地と・花になれ)、21-22シーズン(ロンカプ・天と地と・白レミエン・春よ来い)までで、129ページ。残りの約30ページに、今年のFaOI(リアフェ・レゾン)、決意表明会見、SharePractice、シェアプラ後の5分間取材のショットが掲載されています。この30ページが、まさに現在進行形の羽生さんで、実際いい写真ばかりが厳選されているので、ここを目当てに購入しても満足できると思います。

写真のセレクションとしては、例えば通信のように演技中の写真が大半ということではなくて、プレカン、公式練習、キスクラ・表彰式でコーチや他の選手と語らう様子、そして能登さんに向けてのサービスポーズまで、羽生さんのいろんな表情が収められています。羽生さんと能登さんが長年築いてきた信頼関係というか、心からの油断というか、羽生さんのそういう表情って、能登さんと田中さんの写真でしか見られないと思いますね。

昨日もちょっと書きましたけど、オータムクラシックとか、スケカナとか、もはやかなり昔の出来事に思えてしまいました。そして、「あれ?」っと思ったんですが、2021年のストックホルム・ワールドを能登さんは現地取材されていないんですね。まぁ、あの試合はフリーであんなことがあったので、個人的には2019年のトリノGPFと同様に、あまり振り返りたくない試合ではあります(トリノの写真はほんのちょっとだけ掲載されています)。

その代わり、能登さんがオフィシャルカメラマンとして撮影を任された2021年の大阪国別のショットは多めに選ばれています。そういえば、国別の「オフィシャルフォトブック」が発売されていたことを、ご存じでしたか?私も久々に本棚から取り出しましたけど、何気に、田中さん&能登さんの写真だけで作られているので、ゆづ成分は薄目ですけど、けっこう豪華だなと。そして、これをめくっていて痛感するのは、羽生さんのプロ転向もそうですが、いまはロシア勢もゴッソリいないし、これから大変ですねぇ・・・ということでした。

ところで、これから神カメラマンたちの毎年恒例の写真集もどうなるのでしょうね。基本的に羽生さんはアイスショーのみの出演になって、メディアも入れるので演技の写真自体は十分ストックできるんでしょうが、練習・プレカン・キスクラ・表彰式等の写真はゼロになりますから、独自性を出すのはなかなか大変な気がします。

もしかすると、羽生さんがプロに転向して、彼を取り巻く体制が整備されたことで、羽生さんにフォーカスした雑誌をそんなに簡単にポンポン出せなくなるのかもしれませんね。

メタルジョギング・チャレンジは109日目。MOTORHEADの『No Sleep ‘til Hammersmith』(1981年6月)です。MOTORHEADは、これまで「77日目」「93日目」「98日目」に登場しています。

まぁ、上記3作も十分にカッコイイんですけど、実はMOTORHEADで一曲選べとメタル愛好家に問えば、10人のうち7~8人は「Ace Of Spades」をチョイスするんじゃないかなと。そして、本作は、アルバム『Ace Of Spades』(1980年11月)を引っ提げてのツアー音源を収録したライブ盤です。本作の日本語訳として『メタルの基本100枚』のレビューでは、「ハマースミスまで寝てられるかボケ!」という適訳があてられていますが(*発売当時の日本盤の邦題は『極悪ライブ』だったとか)、つまり本作は、イギリスの劇場「ハマースミス・オデオン」でのライブ音源ではなく、別の会場でのツアー音源だそうです。これを羽生さんで言えば、「No Sleep ‘til Tokyo Dome」と題して、「羽生さんのプログラム集動画」をいまYouTubeでアップすると、非常にタイムリーな気がします(海外のゆづファンでMOTORHEADを聴いている人がいるかどうか疑わしいですが)。

というわけで、やっぱり、本作のオープニングを飾る「Ace Of Spades」が抜群のカッコよさです。ヘヴィメタルの「重さと暗さ」の元祖がBLACK SABBATHだとしたら、「速さと男臭さ」という部分を最初に提示したのがMOTORHEADのような気がします。それぐらい偉大な存在に思いますね。

もう一曲挙げるならば、2曲目の「Stay Clean」もオススメ。レミー(Vo, B)はダミ声でガナっているだけじゃなくて、1:25あたりから彼のベースが重低音を響かせていて、実にクール!これもカッコイイです。ギターウルフのようなガレージロック好きな人にもガツンと来るはずです。

では、また明日!

Jun


にほんブログ村

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)