ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。
本局も、第二局・第四局と同様に、挑戦者の佐々木勇気八段の「先手番の研究」が大炸裂して、「こりゃ一方的な内容になるかな?」と1日目の夕方4時頃まで将棋ファンは誰もが思っていたはずです。実際、70手目に藤井聡太竜王の指した△5四銀の時点で、佐々木65%で、持ち時間で3時間40分の差がついていましたから。
ところが、1時間の長考の末に佐々木八段の指した▲9五角で形勢がひっくり返ります。この角打ち自体は先手がいずれ指すべき有力手なんですが、本来は先に指すべき絶対手の▲7四馬が見送られたことで、ABEMAのコメント欄も騒然としていましたね。ということは、前述の△5四銀の時点で佐々木八段の事前研究から外れたということなんでしょうが、そもそもの話、△5四銀は銀を逃げるごくごく自然な一手で、「絶対手」の▲7四馬も当然の一着ですから、なぜここで事前研究を打ち切っていたのか謎は深まるばかりです。むしろ、それ以前の局面の方が難解かつ膨大な枝分かれがいくつもあって、佐々木八段はそれらをすべて頭に入れて本局に臨んでいたことは明白。なのに、なぜここで困っているの?と不思議でしたね。
午後6時に73手目を佐々木八段が封じましたが、挑戦者は頭を抱えて明らかに苦しそうにしていたので、何か嫌な手を発見したのでしょうか。お昼に、海鮮丼定食に握りも足したのが「指しすぎ」でお腹の調子が悪くなった・・・ってわけでもないでしょうし、謎は深まるばかり。
持ち時間の差も「2時間半」まで縮まり、藤井竜王もがぜん元気が出てきたことでしょう。佐々木八段が踏ん張れるか、藤井竜王がこのリードを勝ちまで繋げられるか。勝負としては面白くなりました。
では、また明日!
Jun