チャレンジカップも今晩(21日22時)から始まるんですけど、垂水爽空君はギリギリ間に合うかもしれないですが、本田紗来ちゃんは日にちをまたいでしまうので、後で追加で更新するかもしれません。
先に、ロシアカップ・ファイナルの男子ジュニアの方を見ておきます。リザルトは「こちら」。FigureSkatingRussia Wikiさんは「こちら」で。
モザリョフ。86.08で1位。3月で16歳になります。今季JGPシリーズで、チェコ大会で優勝ながら、アルメニア大会で6位と沈み、ファイナル進出を逃しました。
ロシアの男子ジュニアでは、グメンニクがいて、ダニエリャンがいて、ノービスにサムソノフがいてと、めちゃくちゃ熾烈。しかし、さすがJGPで活躍しただけあって、モザリョフ君もジャンプ・スピンともに上手ですね。プログラムと衣装も、いまの北米の選手よりよっぽど北米的というか(だってスピスケのウェアみたいのが謎の流行中じゃないですか!)、なかなかオシャレです。ただ、上に挙げた3選手ほど突き抜けた個性は無く、特にジャンプやスピンに比べると、スケーティングはもうちょっと頑張ってほしいかなと思います。
ゲオルギー・クニツァ選手。この選手は先月16歳になって、FSRwikiによると、昨年秋にエテリ組に加入したようです。しかし、「154cm」というのは数年前のデータで、パッと見で170cm近くありそうです。今回初めて見る選手です。
最近のロシアの若手は男子選手も「小型化」の傾向にありますが、この選手は手足が長くて、顔も小さく、スタイルの良い選手ですね。ロシアの男子の長身選手はパワー系で動きがバタついている印象がありますが、彼はジャンプの着氷姿勢もなかなかキレイです。巧いのはモザリョフですが、個人的に印象に残ったのは、彼の方ですね。
モザリョフ。フリーは171.52で1位。合計257.60で優勝。冒頭の4T(+2.85)、つづく3A-2T(+2.40)、単発の3A(+2.56)すべて認定されています。特にクワドは、ヴィンスだったら問答無用で刺さってるぐらいの足りなさ具合ですが、そこはナショナルで、しかもジュニアですからね・・・。
このプログラムはショートよりも印象が悪くて、アップビートなリズムにまったく動きがついていけていません。「音をつかむ」のではなく、「合わせに行ってます」感がすごい。この選手はスケーティングが伸びないので、余計に両腕で必死にもがいているように見えます。ジャンプは安定しているだけに、ちょっとこの選曲は気の毒かなぁと。
クニツァ。フリーは150.95で3位。合計233.34で2位。冒頭の2本の3Aはいずれも乱れました。「もうちょっと」という感じです。最初、この衣装を見て、「まさかオペラ座じゃないでしょうね?」と嫌な予感がしましたが、杞憂に終わりました。
さすがエテリ組のプロだなぁと思ったのは、ステップシークエンスの部分。女の子たちは当たり前のように詰め込みまくりでみんなやってますけど、彼もけっこう頑張ってますよ。ジャンプよりもスケーティングの方にセンスがあるというか、このスタイルの良さだと、動きが大きくて、氷上に映えます。
ジャンプの才能は、正直イマイチな感じはしますので、高難度ジャンプにあまり前のめりに挑戦させずに、スケーティングやスピンも含めた総合力を鍛えてほしいですね。「要注目」と言っておきます。
そして、チャレンジカップの方も。リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」で。
Advanced Noviceで出場した垂水君は、36.92で3位。昨年10月の全日本ノービスAで僅差で中村俊介君を抑えて優勝し、NHK杯でエキシビに出演。男子期待のホープです。
この演技ではジャンプが乱れましたが、良い意味で演技が「マセている」というか「老けている」というか。「福岡のネイサン・チェン」と呼ばれているようですが、「Quadruple Axel 2019」では、目標のスケーターは「羽生結弦選手」と答えています。フリーも楽しみにしています。
さあ、ロシアカップ・ファイナルはいよいよ女子のシニア(SP)が始まりまして、なんと、22日(金)の午前2時あたりで、メド・リーザの演技と、チャレンジカップの男子Jr.の佐藤駿君がかぶりそうです。気になりますが、まぁ、さすがに寝ます。
では、また明日!
Jun
コメント
駿君、ジャンプといい、スピードといい、格の違いを見せてくれました!
しかし、駿くんのPCSに最低点を付けてる3人のジャッジのうち2人が日本人ってどういうことでしょう?(残りの米人は想定内ですが) 特に、5点代を4つもつけてる堀内さんは押し間違えでしょうか?オランダにまで来て、カリカリしたくないんですが。
駿君はキスクラに走る途中で転んだみたいです。確かに遠いのですが、他の選手たちは悠々と移動していたので急がなくても大丈夫。日本選手団(駿君も日下コーチもいたと思います)は、ゆは菜さんが終わるまでは会場で観ていたので、大丈夫だといいのですが。
今期SPで70以上が出たのは関東大会以来ですから、FSは160を狙って、日本で足を引っ張るジャッジたちをギャフンと言わせて欲しいです。
Fakefurさま
現地観戦されましたか!羨ましいです。この大会の各カテゴリーに日本選手が満遍なく出場しますので、もしまだ観戦のご予定があるのでしたら、ぜひこの後のシニア勢の感想もお聞きしたいです。
駿君のSPのスコアについては、この後アップする記事で触れていますので、そちらでまた語りましょう。
駿君は今日のFSの6分間でもジャンプがイマイチでしたので、昨日の転倒の影響でなければいいのですが、ちょっと心配になってきました。
あれは走らせた(焦らせた)コーチが良くないです。コーチも若い方なので、慣れていないのでしょうね。
欧州で人が走るのは、運動時とテロから逃げるときだけです。遅刻しそうなときでも、焦らず悠々と歩き、決して走りません。余裕がないのを相手に見られると、交渉やプレゼン時に不利に働くからです。現代ではプーチン、古来日本でも宮本武蔵の戦法ですが、今の日本人は不必要にちょこちょこ走り過ぎです。
Fakefurさま
臨場感溢れる、現地レポをありがとうございます!
転倒にまで至ったのですから、まぁ、今後は気をつけてくれるのではないでしょうか。そもそも、あそこまでキスクラが遠い試合を私は初めて見たので、超レアケースのような気がします。
モザリョフとクニツァ、足して2で割ったらいいのに、と思いました。ジャンプとスピンは前者、スケーティングは後者ですね。
モザリョフのSP、音楽が単調なのと相まって、どうも入っていけませんでしたし、FSの選曲はちょっと難し過ぎるのでは?と感じました。それでも、特にスピンは良かったです。クニツァはジャンプに難ありですね。スピンも軸がしっかりしていない印象ですが、
まだジュニアですし、そこは改善出来るでしょうね。FSの衣装が長い手足にマッチして似合ってました。
ダニエリャン達の存在を考えると、ロシアも
日本同様ジュニアが熾烈ですね。
ところで、まだ見ていないのですが、メドが
ノーミスだったとか。
FS、俄然 目が離せませんね。
ととちゃん さま
モザリョフは、ダニエリャンやグメンニク、あるいはノービスのサムソノフに比べると「物足りない」感は否めないですよね。
一方、クニツァは、例えば同じエテリ組の長身スケーター、イェロホフやモリスと比べても、表現に柔らかさがあって良いものを持っています。ただ、ジャンプとスピンがなぁ・・・と。とはいえ、まずは自分の長所を信じて、もっともっとそれが磨かれていくことを期待します。
ロシアカップファイナルの女子シニアはすでに最終順位が出ていますが、この後の記事ではとりあえずSPのみレビュー予定です。