島田君のインタは必読!「フィギュアスケートファン 2018-19世界選手権特別号」(2)

島田君のインタは必読!「フィギュアスケートファン 2018-19世界選手権特別号」(2)

ゆづファンの私が、「読み物」として興味深いと感じたものは、いとうやまねさんの「Otonal解説」と、島田君のインタの2つでした。一方、無良君のインタはサンクスツアーが中心でしたし、ハビのインタも彼自身のヒストリーを振り返る内容で、羽生君との関連性は比較的薄く、新しい情報もほぼ皆無に感じました。

まず、さいたまワールドを現地観戦していた島田君のインタは、師匠のランビさんのネタも含めて「知らない内容ばかり」で面白かったです。しかし、あえて以下の部分を拾ってみました。

――では、4月以降のオフシーズンのスケジュールで決まっていることがあれば教えてください。シニアで戦うための準備でどんなことをしますか?

「この後、3月下旬に『スターズ・オン・アイス』に出させていただきます。そのあとは一回スイスに帰って、そこで羽生くんのジャンプコーチでときどきスイスに来て教えてくださる(ジスラン・)ブリアンコーチのジャンプレッスンに参加させていただいて、そこから徐々に積み上げていく予定です。プログラム作りはアイスショーが終わったあとに徐々に取り組みたいなと思っています(※両プロともに新プロを予定。SPの振付師は未定。フリーはランビさんとのこと)。そこからは合宿が続き、7月の終わりにおそらくNHK杯の枠の選考会があるので、そこに向けた準備を今からしたいなと思っています

ここでいったん切ります。ブリちゃん忙しいなぁ・・・と。この人、オフあるんでしょうか?まぁ、でも、シーズン始まったら、羽生君をはじめとしたクリケットの選手の遠征に帯同しなきゃいけないですし、このような仕事は4月~8月頃までに詰め込む必要があるのでしょう。

島田君はこのインタの中で「来シーズンはシニアに上がる予定です」と話していたのですが、気になるのはNHK杯ですよね・・・。wikiのグランプリシリーズの「出場資格」をチラっと見てみたんですが、「(1)シード選手の(b)という項目」をおそらく高橋選手は(以前、権利を行使していなければ)満たしているはず。羽生君ないし宇野選手、そして高橋選手とは別に、「3人目を選考会で選ぶ」ということなんだと思います。

――ジスランコーチからはどんなジャンプ指導を受けていますか?

「もちろん技術的なことはしっかり教えてくれるんですけど、ジスランコーチも『最後はメンタルだ』と言います。4回転などの大技は、『最後は気持ちで着氷するんだ』と」

――島田選手にとってこれが足りなかったから跳べなかったんだと、何か気づきはありましたか?

よく羽生くんの動画を見せながら解説してくれるんですけど、僕のジャンプは方向が中に入りがちで、その場で跳んでしまうんです。なのでそこに流れを意識して、流れと高さが同じ比率で出るように教えてくださったのはすごく良かったと思っています。そのおかげで4回転サルコウが徐々にいい感じになってきました。あとはトリプルアクセルへの苦手意識が僕の中で完全にはなくなっていないというのがあって、たまに全然跳べなくなってしまう時期もあります。そんなときも動画を見せてくれながら解説してもらいましたけど、羽生くんのアクセルは上手すぎて、『え、これ自分はできないんだけどな』っていうのをまだ超えられずにいます。でも、いつか自分の身体でできるようになったらなと思っています

Quadruple Axel 2019」でも、ブリちゃんのジャンプ合宿について島田君は語ってくれていましたが、例のタブレットを見せながらの指導の詳細がさらに明らかになっています。まぁ、羽生君の3Aは、4Aを目標にしている人のアクセルですから、そりゃ参考にするには無理がある、というも分かります。でも、こういう意見を率直に語ってくれているのは興味深いですね。

つぎに、いとうやまねさんの「Otonal解説」から、この部分を拾ってみました。

羽生のOtonalは何だろうか。ふと思い浮かんだのは、春先のバイカル湖の表情である。「シベリアの真珠」と呼ばれる三日月の湖は、世界で1、2を争う水質を誇る。マイナス20度の冬には氷厚が1メートルにも達し、その厚みのままクリスタルのように透明で強い氷を張る。春の訪れとともに外気温が上がると、氷に深く亀裂が走るのだ。・・・首もとから胸にかけて豊かに層をなすオーガンジーは、和名でいうところの「御神渡り(おみわたり)」を思わせた。やはり春先に起こる神秘的な自然現象である。轟音とともに氷がせり上がってくるのだ。羽生のOtonalは、秋というより、むしろ厳しい冬を超えつつある春の訪れを感じさせる。

「バイカル湖」や「御神渡り」でグーグル画像検索をすると、たくさん出てきますね。以前、伊藤聡美さんに密着取材した「セブンルール」を見ていて、彼女は、「海外の自然風景や建造物の写真集をたくさん持っているんじゃないか?(実際にあったかどうかは不明です)」と感じたのですが、まさにこのバイカル湖の写真を見ると、そんなインスピレーションが湧いてきそうです。

今季、羽生君は欠場した試合もあって、そこまで試合で見る機会は多くは無かったですが、Otonal、Origin、春よ来いと、いずれも衣装は様々な工夫が凝らしてあって面白かったですね。そして男性目線で見ても、特にOtonalとOriginは、「単純にかっこいい!」と思えるデザインでした。プログラムの持ち越しは無いと思いますので、来季はどんなイメージのものを身にまとうのか。おそらく伊藤さんが作ってくれると思いますが、彼女も大変ですね。いつも素敵な衣装を作ってくれる彼女も応援したいです。

では、また明日!

Jun

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コメント

  1. ごろ寝 より:

    島田くん、生来の資質は重要ですが、良いコーチに師事しましたね。フェンシング協会方針に共感するので、技術面以外にも伸びしろ大です。

    N杯の選考もあるとは知りませんでした。昨年は、宇野くんの不用意な発言でNHKはオカンムリでしたが今季も彼か?
    高橋さんの特強は、「氷艶」のための注目と渡航費の名目用であり、アサインの時期には辞退か変更となるでしょうから、やっぱり友野くん?が二人目でしょうか。山本くんもいるし、夏にはある程度仕上げてくるのですね。

    島田くんはじめ、真摯な若い選手がいるのに、「氷艶」はじめビジネスに群がる輩には「反吐が出る」と改めて思います。高橋さん本人より、バックグランドと加担するスケ連の露骨さ。フィギュアの未来に関心はありませんが、選手の未来が潰されないことは願っています。

    • Jun より:

      ごろ寝さま

      N杯について、以下、あくまでも私の想像です。もし高橋選手がN杯にアサインされるとして、でも、羽生君もアサインされるなら「高橋陣営は絶対に断る」と思います。となると、「宇野・高橋」のUSM兄弟の出場ということになるかと。

      ただ、NHKの中でいろいろと議論が交わされるんじゃないでしょうか。例えば、「羽生・山本・島田」案と、「宇野・高橋・島田」案で、偉い人がどっちにゴーサインを出すのか。どうなるか、結論を楽しみに待つとしましょう。

  2. ととちゃん より:

    読み物の部分は なかなか興味深いですね。ジスラン、世界中から需要があるのですね。そりゃあ、世界一のジャンパーを育てているのですから、当然なのでしょう。指導を実践で生かせるかどうかは、当人次第ですが、島田くんは自分を客観視できるし、自分の頭で良く考えている様子なので頼もしいです。

    N杯、高橋氏は出られるんでしょうか?国際大会ですからミニマム必要ですよね。出来れば 若手に機会を与えて欲しいです。1人目が羽生選手なら余計にそう願います。彼と一緒に出場することで、本当に学びになると思うのです。

    • Jun より:

      ととちゃん さま

      島田君の弱点は、あの体型のイメージもありますけど、スケーティングにしろ、ジャンプの着氷にしろ、心配なのは、彼の動きが「不安定」な部分ですよね。ただ、ランビさんはそれを毎日指摘しているようで、島田君もはっきり認識していると思います。

      そして、おっしゃる通り、彼はとてもクレバーな頭脳の持ち主。スイスにいれば、関西方面にペコペコする必要もないですし、独自の進化を遂げてくれることを祈っています。

  3. おの より:

    島田君、ジャンプが安定してくるといいですね
    ブリちゃんにしっかり教わって欲しいです

    伊藤さんの講座聞いてきました
    Jun様が仰るように、沢山の資料と色んな所に出かけているようです
    内容は言ってはいけないので詳しく書けないのですが、愛情たっぷりでガッツがありチャーミングな方でした
    ほんとに1人なのかな?
    あの仕事っぷりを見ると、体大丈夫?と思ってしまう
    沢山の選手の衣装を作っているのに、羽生くんもそうですが、手抜きをしない所が素晴らしい
    お二人に共通する所です
    次の衣装も伊藤さんが作ると思いますが、どんな衣装なのか、とても楽しみです
    羽生くんはアマチュア選手ですが、プロの仕事はこう言う事なんだよって
    面倒と言う言葉はこの二人には無いんでしょうね
    行って良かったと思いました

    • Jun より:

      おのさま

      伊藤さんの講座の「様子」、ありがとうございます。

      それだけで十分に、仕事に対する彼女のプライドと情熱がよく分かりました。アシスタントはいるんですかね?「弟子入り志願者」はそれこそ山のようにいそうですけど、彼女の性格を想像すると、すべて断って、自分でやっているような気もしますね。