ABEMA将棋チャンネルでの放送は「こちら」。両者の対戦成績は、藤井竜王から見て「4勝3敗」です。
先日の竜王戦第一局の藤井・広瀬戦は、広瀬さんの快勝でした。ネット上では、「広瀬さん相手にあの負け方なら、相性の悪い斎藤さんにも当然負けるんじゃないの?」なんて悲観論がチラホラ見られます。でも、だいたい、ギャーギャー騒いでいるのはアンチなんですけどね(汗)。
ただ、タイトル戦の「防衛戦の開幕局(第一局)」で言うと、藤井さんは面白いデータがあります。これまで彼は、タイトル防衛戦を6回戦っているんですが(21年棋聖戦・王位戦、22年叡王戦・棋聖戦・王位戦・竜王戦)、なんと開幕局は「2勝4敗」なんですよね。2016年のプロデビュー以降、未だに勝率8割をキープし、タイトル戦(挑戦・防衛合わせて)をこれまで10回戦ってすべて成功している人が、ことタイトル防衛戦の開幕局に限っては、勝率.333というのは非常に興味深い。第一局をそこまで重視していないとも言えるし、負けを糧にしての怒りのエネルギーが凄い、とも読み解けます。本人はその辺りぜったいに語らないでしょうけどね。
さて、話を斎藤戦に戻します。斎藤さんは2期連続で名人挑戦を果たしており(つまり2年連続でA級順位戦をトップで勝ち抜いている)、近年は順位戦で無類の強さを誇っています。しかも、本局は斎藤さんが作戦の主導権を握れる先手番ですから、藤井さんも苦戦必至と言えるかもしれません。
ただし、今年の順位戦の「先手・後手」というのは4月に発表されているので、対斎藤戦で後手番というのは藤井さんも分かっていることで、しっかり対策を練っているはず。むしろ、「竜王戦の開幕局よりこちらを優先していたの?」と言いたくなるような内容で、藤井さんが勝ってくれることを願っています。
メタルジョギング・チャレンジは96日目。RAINBOWの『Down To Earth』(1979年7月)です。Deep Purpleの伝説的ギタリストのリッチー・ブラックモアが1975年にパープルを脱退し、彼主導で結成されたのがRAINBOWです。これまで2ndアルバムの『Rising』(64日目)と3rdアルバムの『Long Live Rock ‘n’ Roll』(84日目)を聴いてきましたが、本作は4thアルバムにあたります。
前任ヴォーカルのロニー・ジェイムズ・ディオが、とにかくパワフルで伸びがあって暑苦しい(笑)強力な歌声が印象的だったんですが、本作から加入したグラハム・ボネットの歌声もパワフルでありつつ、それでいて爽やかさも感じます。
1本目の動画がロニーが歌う「Long Live Rock ‘n’ Roll」で、アクの強い歌唱に「剣と魔法の世界」的な衣装で、「これぞハードロックの様式美!」を感じるわけです。そこに来て、本作1曲目の「All Night Long」のMVでグラハムの風貌を見た当時のファンはガックリきて、「おいおい、サラリーマンを雇ったのか?」とまずは外見から相当叩いたみたいですね。
グラハムの短髪だけじゃなくて、全体的に曲調がかなりポップで、カバーソングの5曲目「Since You Been Gone」なんか、80年代のラジオ全盛時代のアメリカの産業ロックを先取りしている感がします。
朝走りながら本作を聴いていて、このまま終わっちゃうんだけどぉ?と心配していたら、ラスト2曲の「Danger Zone」と「Lost In Hollywood」でかなり持ち直します。特に後者は「Burn」みたいなギターリフで良曲です。
しかし、当時の熱心なRainbowのファンはこの大胆な路線変更はショックだったのではないかと。案の定、グラハムは1枚のみの参加で、次作以降3作のヴォーカルを担当するジョー・リン・ターナーになると、またハードロック風味が戻って、この「Spotlight Kid」なんて最高です。ただ、作風は変えても駄作は無いという点で、やはりRainbowは超重要なバンドだなと改めて思います。
では、また明日!
Jun