リザルトは「こちら」。フィギュアスケート速報さんは「こちら」。
選手名にリンクした動画については、フィギュアスケート速報さんを参照しました。この場を借りて御礼申し上げます。
「ワリエワ」。「84.19」で1位。「3A 3F /3Lz+3T」。今季の彼女の演技は「テストスケート」と「フィンランディア杯」と見てきましたが、SPはこの試合が一番出来が良いと思います。フィンランディア杯のSPの3Aは、転倒してDGまでついていたので、「この子、3Aって本当に跳べるの?」と疑問だったんですよね。今回のように「成功」できるのであれば、SPから確実に他の選手を引き離せますよ。これまで、女子選手で、3Aと4回転を実戦の舞台で「高確率で両立」できる選手がいなかっただけに、現状では、北京五輪の金メダルの筆頭です。ただ、4年前のメドべなんて、もっと「金メダルの大本命」と見られていたので、あそこまで盤石かと言うと微妙な所です。
「リーザ」。「81.24」で2位。「3A 3Lz+3T /3F」。リーザの3Aは見ていて、これだ!という安心感がありますよ。結局、ワリエワのジャンプって(トゥルソワ・シェルバコワも)、それこそディック・バトンさんがおっしゃっていた「雑巾しぼり」を離氷前からやりまくって、その反動で身体が回ってるんです。ところで、スタートポジションに着く前に彼女のプロフィールが出ますけど、24歳と表記されていますが、12月17日に誕生日を迎えますから、北京五輪には25歳で出場することになります。羽生さんは平昌五輪を24歳で迎えたわけですから、そう考えると、彼女がいかにストイックな生活を続けて、いまのコンディションを維持しているかが想像できます。でも、彼女を見ていると、「他人よりこうありたい」という欲みたいなものがまったく見えなくて、五輪以前に大会の順位自体にガツガツしてなくて、独自の世界を追究している。その点ではまったくブレがない。生き様がかっこ良すぎて、心から尊敬できるスケーターの一人です。
「コストルナヤ」。「75.58」で3位。「3Aq 3Lz /3F+3T」。この3Aで「q」を取って、ワリエワのあの跳び方で回転が足りているという判断がどうも分からないんですが、彼女自身のコンディションは戻ってきています。曲は変わったけど、バレエジャンプを入れる所とか、毎年同じ繋ぎだなぁ・・・もったいないなぁと。私の願望を言えば、せっかくの個性と技術と才能と美貌の持ち主なので、それこそミーシンの所で伸び伸び長くやってほしいですが、まぁ、家族とか親戚とか周りでいろいろ言う人がいるから、古巣に戻ったのだろうなぁとか、勝手に想像しています。
「アリサ」。「73.63」で4位。「3A< 3F! /3Lz+3T」。「ロンバルディア杯」のSPでは2Aを跳んでいましたが、GP初戦では3Aを入れてきました。でも、スピードを落として上に向かって跳ぶ感じなので、流れは無いですよね。奇しくも上位4選手全員が3Aを組み込んできていますが、4人の跳び方がまったく違うのは興味深いですね。女子に関しては、そもそも3Aの実戦投入を目指す選手が世界的に見ても少数ですから、まだ指導法が確立されていないのかもしれません。
「樋口さん」。「69.41」で5位。「2A 3Lzq+3Tq /3F!」。樋口さんのSPにしては「しっとり系すぎる曲」かなと思うんですが、それでもきっちり表現する所は、彼女の才能ですよね。2Aは、明らかにこれまでの2Aと比べて高さが出ていて、3Aを日々練習している人の2Aだなぁと。コンビネーションジャンプの「q」はギリギリな感じがして、降り方を注意すれば修正できるような気がします。演技後の表情も明るく、コンディションは良さそうです。
「三原さん」。「67.89」で7位。「2A 3Lz+3Tq /3F」。すでに試合の最終結果が出ていて、パソコンで動画を見ているだけなのに、感動で胸にグッと来ている自分がいます。べつに彼女の親戚でも知人でも何でもない私ですが、彼女の闘病生活と、4年前に代表に選ばれなかった悔しさと、でも、そんなネガティブな感情を一度たりとも見せることなく、常に明るく前向きでスケートを続けてきた彼女を知っているスケートファンなら、きっとこの感情を共有してくれることでしょう。彼女にはオリンピックに行ってほしいけど・・・。しかし、そこは勝負の世界なんでね。
河辺さん(53.30で12位)の演技動画が、現時点では残念ながらアップされていません。フリーの動画は上がっているので、フリーのレビューで触れたいと思っています。
では、また明日!
Jun